2019年1月19日(土)

企業生産、中国減速で鈍る 景気回復遅れ懸念も
鉱工業生産指数8月1.3%低下

2012/9/28付
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経済産業省が28日発表した8月の鉱工業生産指数(2005年=100、季節調整値)は90.5と前月比1.3%低下した。中国経済の減速を背景に部品や素材などの生産が鈍った。日中関係の悪化も重荷で、主要業界は9月以降も低調で推移すると見込む。経産省は基調判断を「弱含み傾向」と下方修正した。景気が回復基調に戻る時期が遅れるとの懸念が出ている。

経産省が基調判断を引き下げるのは2カ月ぶりで「弱含み」の表現は2010年11月以来。前月は「横ばい」だった。生産指数の悪化は2カ月連続。下げ幅はエコノミスト予想(0.4%)を上回った。下げをけん引したのは電子部品・デバイスだ。8月は改善を見込んでいたが、中国で生産する携帯電話向けの液晶素子や集積回路を中心に5.2%減と2カ月連続で悪化した。

日本の輸出に占める中国向けの割合は2割で、米国を上回って最大の輸出先だ。中国の工場に部品や素材を送り、そこで組み立てた製品を世界に輸出している。だが中国は欧州向け輸出の減少を受けて生産が減速しており、日本製部品に対する需要が低下している。

情報通信機械(6.4%減)や化学工業(2.2%減)のほか、輸送機械工業も輸出の減少とエコカー補助金の終了をにらんだ減産が響いて0.4%減となった。生産指数は16業種のうち11業種で低下した。

鉱工業全体の出荷指数は0.4%上昇と4カ月ぶりのプラス。電子部品・デバイスも出荷は5.0%増と2カ月ぶりに増えた。だが先月までに在庫が積み上がっており、生産増にはつながっていない。全体の在庫指数は1.6%低下した。

経産省は主要業界の生産計画をまとめた製造工業生産予測調査も発表した。9月の生産は2.9%減と8月より落ち込み、10月も9月から横ばいのまま回復しない。輸送機械工業が9月も引き続き減産し、中国を含むアジア向け輸出が落ち込んでいる鉄鋼も減産を余儀なくされる。

中国で広がった反日デモの影響が長期化すれば、生産活動に大きな影響を与えるのは必至だ。トヨタ自動車など自動車各社は一斉に現地工場の減産に踏み切った。これが長引けば、日本からの部品供給をさらに押し下げる。中国では日本製品の不買運動もくすぶり、影響が自動車以外に広がる可能性もある。

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