みずほFG社長「人事変える最後の機会」 一問一答
佐藤康博・みずほフィナンシャルグループ(FG)社長との主なやり取りは以下の通り。

――辞任する考えはないのか。
「メガバンク初の委員会設置会社を、形だけではなく中身を伴うものにしたい。銀行頭取を辞める考えも今はない。返上する報酬は公益団体に寄付する」
――金融庁からはシステム障害の教訓が生きていないと指摘された。
「企業風土の問題があった。縦割り意識から相互不干渉で、人事評価でも目の前の与えられた仕事への評価に偏っていた。旧3行だけではなく、むしろみずほ銀行と旧みずほコーポレート銀行との間にも溝があった」
――塚本隆史会長が辞任する理由は。
「金融庁の検査の中で、塚本会長がみずほ銀行の頭取をしていた2011年7月以降の事象について指摘があった。それに加えて、みずほFGとして反社会的勢力への対応に過誤があった。全体としての責任を考えて辞任したいと本人から申し出があった」
――すでに指名委員会は過半数が社外の人材で構成されている。
「委員長を手放して指名委員会を全て社外に任せることで、みずほの人事の印象、実態を変えていく最後の機会だと考えた。簡単な判断ではなかったが、ここで踏み切ることでしっかり立ち直っていけるだろうと決断した」
――OBの処遇はどうするのか。
「指名委員会の下にOB人事の管理を担う組織を作る。プロセスと意思決定を第三者の目で見てもらい、どういう人がどういう組織に行くのかという意味での透明性を徹底的に高める」
――外部から登用する取締役会議長となる人のイメージは。
「ある程度のビジネス感覚や、経営に携わった経験を持っている方で、銀行やみずほのことを知っている人がいいと思う」
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