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新興国通貨 揺れ再び アルゼンチン発、トルコ・南アに

(更新)

新興国通貨が再び揺れている。今年から米国の量的金融緩和の縮小が始まり、新興国から投資資金が流出するとの懸念が根底にある。発端は23日に12%も急落したアルゼンチンペソ。外貨準備の不足や経常収支の赤字など、通貨を防衛しづらい国の弱みを突く動きが、トルコリラなど他の新興国にも波及している。そのあおりで投資資金の避難先となる円は1ドル=102円台まで上昇した。

「アルゼンチン中央銀行は昨日(22日)、ドルを売りも買いもしなかった。これは為替相場への姿勢を示している」。アルゼンチン政府高官は23日朝、記者団にこう語った。市場では政府・中銀がアルゼンチンペソ安を放置しているとの見方が広がり、ペソ売り・ドル買いに拍車をかけた。

アルゼンチンペソの動揺をきっかけに、市場では新興国通貨からドルや円に資金を避難させる動きが加速。トルコリラは24日、1ドル=2.3リラ前後で最安値を更新。年初から約7%下落した。現地報道などによると、トルコ中央銀行は23日、リラ買い・ドル売りの為替介入を実施したが、ほとんど効果はなかった。

南アフリカの通貨ランドも対ドルで5年ぶり安値圏に下落。主力の1次産品である白金の主要鉱山で労働組合がストライキを開始。資源輸出が鈍ると外貨獲得に支障が出るとの思惑が通貨の売りを誘っている。

経常赤字脱せず

トルコや南アなどの新興国に共通するのは経常収支赤字から抜けきれない国際収支構造だ。世界最大の資産運用会社、米ブラックロックのラス・コーステリッチ・チーフ投資ストラテジストは「経常赤字の新興国には投資資金が入りづらく、黒字の台湾や中国との二極化が進む」と指摘する。

両国にインド、インドネシア、ブラジルを含めたグループを「フラジャイル・ファイブ(脆弱な5カ国)」と称して、市場は投機の標的にし始めた。経常赤字国は外貨準備を蓄積しにくいため、為替介入で自国通貨を買い支えるのにも限界がある。

日経平均304円安

米連邦準備理事会(FRB)は米国債などを月間850億ドル(約8.7兆円)ずつ買い入れていたが、今月は750億ドルに減らす。新興国への投資資金の流れを支えてきた米金融緩和が縮小するとどう影響するか。28~29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の行方に注目が集まっている。

円高を受けた24日の東京株式市場では日経平均株価が大幅に下落し、終値は前日に比べて304円33銭(1.94%)安い1万5391円56銭と、およそ1カ月ぶりの安値水準を付けた。投資家がリスクを回避する姿勢を強め、前日比の下げ幅は一時400円を超える場面があった。

新興国通貨の下落を受け「海外投資家が利益確定の売りに動いた」(UBS証券の居林通氏)といい、新興国で事業展開する機械や素材といった業種の下げが目立った。

円相場は多くの輸出企業の想定に比べるとなお円安水準にあり、株式相場の先高観自体は続いているとの見方は根強い。ただ、来週のFOMCで量的緩和の縮小が進めばリスクマネーの縮小への警戒感が高まるとみる市場関係者も多く、「当面はリスクを取りにくい」(国内運用会社)との声も出ている。

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