2019年2月24日(日)

11年度、3年ぶり貿易赤字 過去最大の4.4兆円に
3月は826億円の赤字

2012/4/19付
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財務省が19日発表した2011年度の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額から輸入額を引いた貿易収支は4兆4101億円の赤字となった。単年度の赤字額としては比較可能な1979年度以降で最大で、年度ベースでは3年ぶりの赤字になった。東日本大震災や欧州債務危機の影響に加え、原油高などによる輸入額の増加が響いた。海外経済の回復は緩やかで、今後も赤字基調を予想する向きが多い。

輸出額は65兆2819億円で前年度から4%減った。11年3月の震災後に自動車などが減産を余儀なくされた影響が大きいが、11年度後半の落ち込みは世界景気の停滞や円高が主因になった。中国向けは12兆4805億円で7%減った。欧州危機を受けて中国の欧州向け輸出が減少したことで、日本から中国に向けた鉄鋼などの原材料や部品の輸出が落ち込んだ。

一方、輸入額は69兆6920億円で12%増えた。震災後に原子力発電所が停止したことで火力発電に使う液化天然ガス(LNG)の輸入が急増。LNGの輸入額は5割増の5.4兆円と過去最高になった。原油は輸入数量が前年度から減ったものの、国際価格の上昇により輸入金額でみれば2割増となった。

同日発表した12年3月の貿易収支は826億円の赤字となった。貿易赤字は2カ月ぶりだが、事前のエコノミスト予想(2200億円)を下回った。輸入額は前年同月比11%増の6兆2868億円と3月としては過去2番目の大きさになった。原油やLNGの輸入が引き続き高水準に推移したほか、携帯電話など通信機械を中心に中国からの輸入が増えた。中国からの輸入額は4%増え、3月として過去最高となった。

3月の輸出額は6兆2042億円で6%増えた。米国で消費が持ち直しつつあり、自動車を中心に伸びている。もっとも中国向けは鉄鋼などが減って6カ月連続で減少しており、アジア全体では横ばいにとどまった。

先行きについては、海外景気の緩やかな改善に伴って赤字幅が縮小するものの、資源高が続くなかで黒字への転換には時間がかかるとの予想が多い。特に輸出が持ち直しに向かうかどうかは「為替や米国など海外経済の動向に留意する必要がある」(財務省)としている。

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