株・為替、政策にらみ 債券、海外勢が買い GDP発表で温度差

2010/8/17付
保存
共有
印刷
その他

4~6月期の国内総生産(GDP)の成長率が予想を下回ったことで、市場では景気の先行きに警戒感が強まっている。16日の債券市場では長期金利が0.945%まで低下(価格は上昇)。株式市場では「成長率は今後上方改定される」との思惑から下げ幅が縮小するなど、市場ごとに反応に温度差がみられる。今後は政府・日銀の対応をにらむ展開になりそうだ。

債券市場では長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りが7年ぶりの低水準を更新した。4~6月期が弱めの成長率となり、「日銀の追加緩和への思惑が膨らみやすい地合いになった」(JPモルガン証券の山脇貴史氏)ためだ。

とくに海外投資家の間で「日本経済の回復基調の脆弱(ぜいじゃく)さが浮き彫りになった」との受け止めが多く、債券の先物を買い上げた。海外勢の先物買いにつられて現物の国債を買い急ぐ動きが出た。

東京株式市場では売りが先行。日経平均株価の下げ幅は一時150円を超え、7月1日につけた年初来安値(9191円60銭)を下回る場面があったが、午後に下げ幅を縮めた。4~6月期GDPではマイナス寄与となった在庫投資が「同期の法人企業統計の発表を受けて上方修正される可能性が高い」(大手証券)との指摘がある。

外国為替市場では1ドル=85円台後半を中心に小幅な値動きが続いた。GDP発表後の株価の下落を受け、「日本の金融機関がリスクをとる余裕が乏しくなり、資金を海外から国内に戻す」との見方から、円が買い戻される場面もあった。

市場にはGDPの結果を受け、円高の抑制など政府・日銀が対策を打つとの見方もある。市場が当局の動向に神経質になり、16日は円高や株安が一方的に進みにくくなる局面があった。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]