毎年800億円発生、休眠預金を復興支援に 政府検討
実現にはハードル

2012/2/15付
保存
共有
印刷
その他

政府は、銀行などで10年以上資金の出し入れのない「休眠口座」の活用策の検討に入る。休眠預金は毎年800億円程度発生しているとみられ、非営利組織(NPO)の活動や東日本大震災の復興支援などに資金を回すことを探る。だが、国が顧客のお金を使うことに銀行界からは反発もあり、実現にはハードルも高そうだ。

政府は15日、関係閣僚による「成長ファイナンス推進会議」を開催。休眠預金のほか、産業再生ファンドや確定拠出年金などの活性化策を話し合う。

休眠預金は長期間、預け入れも引き出しもない預貯金のこと。金融機関は最後に預金を出し入れした日から10年以上経過した預金のうち、預金者と連絡が取れないものなどを「休眠口座」と分類している。正確な統計はないが、毎年800億円程度新たに発生しているとされる。

こうした預金は、一時的に金融機関の収益に雑益として計上される。ただ、預金者の求めがあれば払い戻しに応じており、年間の払戻額は全体の4割に当たる300億円前後に及ぶという。払い戻し請求への対応や個人情報の管理などの費用は銀行が負担している。このため、銀行界からはかねて顧客資産の活用に慎重な意見が強い。

一方で政府内には「眠らせているお金を有効に活用すべきだ」との声もある。推進会議では、国がつくる第三者機関などに休眠預金を繰り入れ、被災地復興やNPO、ベンチャー支援などに使う案などを検討する。個人の財産侵害の批判にどうこたえられるかなど、休眠預金を活用している韓国の事例なども参考に慎重に検証するという。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]