2019年3月19日(火)

日銀新貸出制度 「政策金融」色、使命逸脱の批判も
金融政策求める声根強く

2010/6/15付
保存
共有
印刷
その他

日銀の新貸出制度は対象分野を絞って資金を供給するという「政策金融」に近い性格を持つ。中央銀行としては異例の措置で、物価や市場の安定という本来の使命を逸脱しているとの批判も出てきそうだ。10年越しのデフレを脱却し、日本経済を安定成長軌道に乗せるには、新貸出制度の創設よりも一段の金融緩和が必要だとの声も残る。

日銀は成長分野の範囲を幅広く例示し、民間銀行の自主性を尊重するなど、中銀の介入色を薄める配慮を示した。ただ政策委員の中にも「なし崩し的な金融緩和になってはいけない」との警戒論があり、内外に波紋を広げそうだ。

政府が月内にまとめる新成長戦略と歩調を合わせることで、政府との協調路線を演出し、量的緩和や国債買い取りの増額といった一段の金融緩和を避ける狙いも見え隠れする。日銀内には「デフレの根本的な原因は潜在成長率の低下にある。金融政策だけでは解決できない」との意識が強い。

ただ政府や与野党には「デフレ克服の主役は金融政策だ」との見方も根強い。菅直人内閣は日銀と一体でデフレ克服を目指す姿勢が鮮明だ。金融市場の混乱が深まったり、景気の先行きに不透明感が広がったりすれば、本来の金融政策面からの追加措置を求める声が強まりそうだ。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報