銀行「狭義の自己資本」実質7%に上げ バーゼル委
13年から段階的、19年までに全面移行

2010/9/13付
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主要国などの銀行監督当局でつくるバーゼル銀行監督委員会は12日、国際的に活動する銀行に対する新しい自己資本規制案を発表した。規制の柱になる「狭義の中核的自己資本比率」は実質7%以上に規定した。2013年から段階的に適用を始め、19年1月に新規制に全面移行する。財務の健全性を高めて金融危機などへの対応力を強化する狙いだが、一部の銀行は新たな資本増強を迫られる可能性がある。

バーゼル委は12日に首脳会合を開き、新規制の具体的な水準や適用時期について合意した。資本として質が高いとされる普通株と内部留保で構成する「狭義の中核的自己資本比率」は、銀行に達成を義務づける最低基準と、より健全性を高めるために上乗せする基準の2段階で構成。銀行に対し、最低基準4.5%、上乗せ基準2.5%の実質7%以上の達成を求めることを決めた。

基準を下回った場合に当局が早期是正措置などの行政処分を発動する対象は最低基準で、上乗せ基準はあくまで補完的な位置づけにとどめる。ただ上乗せ基準を達成できない場合は、配当などに制限が加わる。このため銀行が貸し出しなどのリスク資産に対して求められる比率は実質的に7%以上になる。

新規制の導入が銀行経営や実体経済に及ぼす影響を和らげるため、段階的に規制を導入。最低基準は13年から、上乗せ基準は16年から徐々に引き上げ、最終的に19年1月までに7%まで引き上げることを求める。

狭義の中核的自己資本比率以外では、優先株なども含む中核的自己資本が6%(上乗せ基準を足すと8.5%)、さらに劣後債なども含む全体が8%(同10.5%)。単純比較は難しいが、現行の自己資本規制で求めている水準と同じ8%にした。日本などの主張で狭義の中核的自己資本への算入を認めた繰り延べ税金資産や他の金融機関への普通株出資は、18年までに算入できる比率を段階的に縮小する。

新規制の具体的な水準や適用時期が決まったことで、対象になる邦銀は対応を迫られる。最終適用までに時間があり、大規模な増資圧力は当面薄らぐが、利益の積み上げによる資本拡充も容易ではなさそうだ。

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