中小の退職金、予定利回り据え置き

2013/3/11付
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厚生労働省は11日、中小企業が加入する中小企業退職金共済制度(中退共)で加入者に約束する予定利回りを据え置くことを決めた。積み立て不足を解消するために現行の年1%からの引き下げを検討してきたが、円高修正・株高で2012年4月から13年2月末までの運用益は約2000億円になり、12年度末で積み立て不足が解消される可能性もでてきた。

同日の労働政策審議会で決めた。11年度末時点の積立不足額は1741億円に上った。05年の財政健全化目標を大幅に下回り、厚労省は予定利回りを0.7%に下げることを検討していた。

中退共は資産運用で国内株式に7.7%、海外株式と海外債券に各7.7%ずつ振り向けている。衆院解散が決まった昨年11月からの円高修正・株高で、株や外貨建て資産の含み益が大幅に増えていた。

厚労省がこの1月末に試算した12年度末時点の積立不足額は167億円まで縮小する見込み。2月単月では約200億円の運用益が出ており、3月の運用結果によっては積立不足額がなくなる可能性もある。

一方、厚労省は運用益がでた場合に加入者に半分を支給する「付加退職金」の支給停止を決めた。積立不足額がなくなるまで支給を止める。退職金制度や企業年金の多くが、現役世代の加入者が減り、高齢化で受給者が増える構造的な財政問題を抱えている。厚労省は企業年金の厚生年金基金を実質的に廃止する法案を今国会に出す。厚年基金が解散すれば、中小企業の社員らは公的年金への上乗せ額を失う。その受け皿として中退共に期待する声もある。

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