ネット経由の資金調達、上限1億円に 金融庁審議会
金融庁の金融審議会(首相の諮問機関)は10日、未上場企業への投資をインターネット上で募る新手法の資金調達の上限を1億円にすることで大筋一致した。個人の投資額にも50万円程度の上限を設ける。リスクの高い未上場企業に過度に投資しない仕組みを整える。
ネット経由で資金を集める手法は「クラウドファンディング」と呼ばれる。金融庁は2014年にも導入する方針で制度づくりを進めている。
未上場企業の投資は新規株式公開(IPO)すれば多額の値上がり益が見込める一方、失敗すれば無価値になることもある。先行する米国でも出資できる額を年収などに応じて制限しており、同様の仕組みにする。
企業の資金調達額が1億円以下の場合、有価証券届け出書を提出する必要がなく、事務負担を軽減できる利点もあると金融庁はみている。