アコム、最終赤字に 消費者金融大手3社の4~12月
消費者金融大手3社の2010年4~12月期の連結決算が9日出そろった。昨年6月の改正貸金業法の完全施行を受け、売上高に相当する「営業収益」は各社とも減少。過去に払いすぎた利息(過払い金)の返還請求に備えた引当金の積み増しも響き、三菱UFJフィナンシャル・グループ系のアコムは最終損益が赤字に転落した。引当金を大幅に積み増さなかったプロミスとアイフルは最終損益で黒字だった。
アコムの最終損益は421億円の赤字(前年同期は16億円の黒字)だった。過払い金の返還請求に備えた引当金が、前年同期比4倍の840億円と大幅に増加した。
プロミスの純利益は34%減の104億円、アイフルの最終損益は96億円の黒字(前年同期は2838億円の赤字)だった。両社とも11年3月期の連結業績見通しの公表は見送った。会社更生法の適用を受けた武富士は2月末まで過払い金の返還請求を受け付けている。重複する借り手が同業他社へも返還請求をする可能性が高く、不透明要因となっている。