2019年8月22日(木)
トップ > 特集 > 日航・全日空 > 記事

羽田の国際線枠、見直しなし 日航「極めて遺憾」

2013/11/5付
保存
共有
印刷
その他

国土交通省は5日、来春に増枠する羽田空港の国際線発着枠の配分見直しを求めていた日本航空に対し、再配分はしないとの考えを文書で示した。公的支援で再生した日航とANAホールディングスの間で広がった収益力格差を埋め、航空業界の競争環境を保つ狙いだが、行政の裁量で民間企業の収益を調整する姿勢に批判も出ている。日航は5日夕に「極めて遺憾」と強い不満を表明するコメントを発表した。

ANAは1日11便、日航は5便とする傾斜配分を堅持する。

国交省の平岡成哲航空事業課長が同日、日航に発着枠配分の考え方などを示した文書を手渡した。その後に記者会見した同課長は「配分は適切に行われた」と強調。日航は傾斜配分を見直し、均等配分にするよう求めていたが、応じなかった。

平岡課長は、経営破綻後の再建支援策によって日航に大幅な利益改善効果が生じ、同業他社との間で経営体力差が広がりつつあると説明。現状を放置したままでは「(日航が)より安い価格を提供して市場を支配しようとするなど、健全な競争環境の確保が難しくなりかねない」と、従来の見解を繰り返した。

もっとも、公的支援で「強くなりすぎた」(同省幹部)という日航とANAの収益差を発着枠の傾斜配分で穴埋めするような手法には批判もある。早稲田大の戸崎肇教授は「(傾斜配分で)競争が生じない路線は運賃も上がりやすく、消費者の利便性をそぐ」と話す。

国交省の配分では、英国やフランス、中国などの便が日航とANAに1便ずつ割り振られたが、ドイツの2便とベトナム、インドネシア、フィリピン、カナダの各1便はすべてANAに回った。日航の定期的な利用者にとっては、羽田の国際線枠が拡充する恩恵をさほど受けられない。

日航は5日夕のコメントで今後について「経営の自由度の確保などの観点から、対応については慎重に検討にしたい」とした。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ

電子版トップ特集トップ


日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。