日本、アジアの成長力取り込み 企業進出を後押し

2013/5/3付
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【ニューデリー=小滝麻理子】日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)は3日の財務相・中央銀行総裁会議で新たな金融協力で合意し、日本が独自に各国に通貨枠を提供する。アジアに進出した日本企業を金融面から支える施策も進める。一方で日本と中韓の距離が広がっていることも印象づけた。

新たな金融協力の柱はASEAN域内の日系企業の現地通貨での資金繰り支援だ。邦銀が現地の銀行から現地通貨を借りる際に、国際協力銀行(JBIC)が返済を保証する仕組みも新設する。

背景には日系企業の東南アジア戦略の加速がある。自動車部品メーカーを中心にタイには約1400社、シンガポールとマレーシアにもそれぞれ600~800社が進出する。下請けの中小・零細企業も含め産業集積が急速に進んでおり、進出先の現地通貨で取引するニーズが高まっている。

現地の金融機関による融資は短期が多く、日系企業から「長期資金を調達しにくい」と不満が出ていた。日系企業の現地通貨の資金繰りが改善すれば、大規模なインフラ投資計画にも参加しやすくなる。現在はドルを介して取引しているタイバーツと円を直接交換する市場の創設も検討する。

2国間の通貨交換協定はタイ、マレーシア、シンガポールと締結。すでに協定を結んでいるインドネシア・フィリピンとも増額を決める。

資本市場の整備でも連携する。日本の財務省は外貨準備で東南アジア各国の国債で構成する上場投資信託(ETF)を購入した。東南アジアの債券発行手続きの共通化や、イスラム金融の利用促進策も進める。

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