2019年9月15日(日)

サーバー故障、予備機も稼働せず 東証がトラブル説明

2012/2/2付
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東京証券取引所の鈴木義伯専務(最高情報責任者)は2日、株価情報の配信システムの障害で午前中に241銘柄の取引ができなかったことについて、システムを構成するサーバーの1台が故障し、自動で切り替わるはずの予備機も稼働しなかったと説明した。2010年1月に稼働した東証の新システム「アローヘッド」が大規模な障害を起こしたのは初めて。金融庁は今回のシステム障害を重くみて、東証に具体的な経緯や原因、対策を報告するよう求める。

金融庁は「金融インフラの根幹をなす東証のシステムで問題が起きた点は重い」(幹部)として、障害による売買停止が幅広い銘柄に及んだ点を問題視。3日の取引に向けて東証に入念な点検を求めている。金融庁は関係者への聞き取りも進め、運営体制が適切だったかどうかも点検する。

東証の株価情報配信システムは、3台のサーバーで構成するコンピューター8組。各組が割り当てられた銘柄のデータを処理している。2日午前1時27分、あるセットのサーバー1台が故障。東証は予備2台が自動で処理を引き継いだと判断したが、朝7時40分に予備機が稼働していないことに気付いたという。

手動で予備機に切り替える復旧作業を進めたが、市場の混乱を避けるため午前中の取引は停止した。売買システムは正常だったものの、東証は「株価を見て取引するのが大前提」として、株価情報を配信できない銘柄は売買停止にすると決めているためだ。

午前11時15分に復旧にめどがつき、東証は午後からの取引再開を発表した。ただサーバーの故障原因や自動切り替えができなかった理由など詳しい背景はわかっていない。故障はアローヘッドが稼働した10年1月以降、4回発生しているが、いずれも自動で予備機が稼働したという。

鈴木専務は記者会見の冒頭で「投資家、市場参加者に大変迷惑をかけて申し訳ない」と陳謝。「原因究明と合わせ、再発防止に積極的に取り組む」と強調した。緊急対応マニュアルに問題があった可能性があり、見直しを急ぐ。責任者の処分については、原因が判明した後で検討する方針だ。

東証は来年1月に大阪証券取引所と共同持ち株会社「日本取引所グループ」を設立し、経営統合する計画。現物株の取引システムは東証側に一本化する見通しで、原因究明などが長引けば、統合論議に影響する可能性がある。東証は5月にシステムの処理能力を高める予定だが、実施が遅れる懸念も出てきた。

東証が売買停止にしたのは、株式222銘柄、上場投資信託(ETF)12銘柄、不動産投資信託(REIT)2銘柄、新株予約権付社債(転換社債=CB)5銘柄。全2459銘柄の約1割に相当する。日経平均株価は、該当する20銘柄について、前日終値を使って算出を続けた。

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