2018年11月20日(火)

製造業の景況感横ばい、大企業2期連続マイナス 日銀3月短観

2012/4/2付
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日銀が2日発表した3月の企業短期経済観測調査(短観)で、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は大企業製造業で2期連続でマイナス4となった。前回昨年12月調査から横ばいだった。欧州不安の一服、円高修正や復興需要などプラス材料もあるが、原油高で化学、鉄鋼など素材産業を中心に景況感が悪化した。先行きは改善を見込むなど緩やかな景気回復基調を裏付けつつも、企業は原油高の業績への影響を注視し始めている。

業況判断DIは景況感を「良い」と答えた企業の割合から「悪い」を差し引いた値。大企業製造業の景況感は事前の市場予想(マイナス1)からは下回った。

業種別にみると自動車はプラス28で、前回調査から8ポイント改善した。震災で減少した在庫を補うための生産体制の拡大が続いている。昨年12月にエコカー補助金が復活したことも追い風になった。電気機械はマイナス17と4ポイント改善。部品調達網が一時寸断したタイの洪水被害が一服したことに加え、IT(情報技術)関連での世界的な在庫調整が一巡しつつあることなどを反映した。

一方、原材料価格の高騰を背景に、素材業種が落ち込んでいる。鉄鋼はマイナス17と7ポイント悪化。化学もマイナス14と8ポイント悪化した。

金融資本市場では欧州危機がいったん収束。円高修正や株高が進んでいることなどを背景に、先行きの見通しは改善を見込んでいる。3カ月先の先行きDIは大企業製造業でマイナス3と、3期ぶりの改善を見込む。

一方、震災からの復興需要を受け、非製造業の回復が続いている。大企業非製造業の景況感はプラス5で、08年6月以来のプラス幅で、リーマン・ショックによる落ち込みを取り戻した格好になった。業種別では建設はマイナス7で、前回から1ポイントの改善だった。

これまで非製造業の回復は大企業が中心だったが、中小企業にも波及し始めている。中小の小売はマイナス4と前回より14ポイント改善。物品賃貸もプラス5と6ポイント改善した。

足元で円高修正の流れになっているが、企業は事業計画では慎重姿勢を崩さない。大企業製造業の2012年度の想定為替レートは1ドル=78円14銭と年度ベースでは過去最高値になった。

設備投資計画は大企業製造業で前年度より3.6%増え、11年度計画(2.7%)を上回るペースを見込む。

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