2019年1月21日(月)

大企業の景況感、5期ぶりマイナス 自動車など先行き回復
6月日銀短観

2011/7/1付
保存
共有
印刷
その他

日銀が1日発表した6月の企業短期経済観測調査(短観)によると、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は大企業製造業でマイナス9となり、前回3月調査から15ポイント悪化した。マイナス転落は昨年3月調査以来、5期ぶり。東日本大震災で供給網(サプライチェーン)が混乱した自動車や電気機械で景況感が大幅に悪化。非製造業や中小企業でもDIが落ち込んだ。ただ、大企業製造業の3カ月先を予想するDIはプラス2となり、先行きでは悲観的な見方が後退している。

企業の業況判断DIは景況感を「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた割合を差し引いた値。前回3月調査では8割近い企業が震災前に回答したため、今回が震災の影響を反映した初めての調査となる。調査対象企業数は1万997社で、回答率は98.2%だった。DIは悪化したが、リーマン・ショック後の谷(2009年3月調査のマイナス58)と比べると落ち込みは限られている。

業種別では、大企業製造業の16業種のうち11業種で悪化した。生産が急減した自動車が前回調査より75ポイント低いマイナス52に悪化。悪化幅は比較可能な1993年2月以降で最大となった。電気機械、業務用機械、石油・石炭製品などの幅広い業種でDIが2桁を超える落ち込み幅となった。

DIがマイナス5と前回比8ポイント悪化した大企業非製造業は、12業種のうち8業種で悪化。電気・ガスのほか、自粛ムードの広がりで宿泊・飲食サービスなどでDIの悪化が目立った。

もっとも、3カ月先の先行きの景況感は現在より改善するとみている企業が多い。先行きDIは自動車が58ポイント上昇のプラス6、電気機械が18ポイント上昇のプラス2で、足元の落ち込みからV字回復する見通しになっている。

こうした回復見通しは11年度の収益計画にも表れている。大企業製造業の売上高は前年度比2.9%の増加、経常利益は同0.4%増で、それぞれ前回調査より上方修正された。上期の計画を下方修正する一方で、下期を大幅に上方修正する企業が相次いだ。

事業計画の前提となる想定為替レートは大企業製造業が11年度で1ドル=82円59銭と、過去最高の円高水準。現在はさらに円相場が上昇しているため、円高が長引けば収益計画の見直しが迫られる可能性も残る。

11年度の設備投資計画は大企業製造業で前年度比9.2%増と、前回調査と比べ小幅に上方修正された。大企業の設備投資計画は3月から6月にかけて上方修正される傾向があるものの、震災を受けても投資計画に大きな影響はなかった。

日経電子版が2月末まで無料!いつでもキャンセルOK!
お申し込みは1/31まで

保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報