原発問題、G8で協議 日仏首脳が合意
菅直人首相は31日、首相官邸でフランスのサルコジ大統領と会談し、5月に仏ドービルで開く主要8カ国(G8)首脳会議で福島第1原子力発電所の事故を議題にすることで一致した。大統領は国際原子力機関(IAEA)を通じて年末までに国際的な安全基準を策定する考えも示した。東日本大震災後、外国首脳が日本を訪問するのは初めて。
会談後の共同記者会見で、首相は今後のエネルギー政策について「なぜ大きな事故につながったのかの検証がまず必要だ。そのうえで原子力の利用のあり方を議論していく」と述べた。同時に「事故が収束した中で今後の電力会社のあり方や存続の可能性も含めて議論が必要だ」と、原発事故の収束に一定のメドがついた段階で、東京電力の経営形態や責任問題が焦点になるとの認識を示した。
首脳会談に先立ち、大統領は日本に在留するフランス人を対象に講演し、G20の原子力当局による緊急会合を5月に開く考えも示した。
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