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沖縄防衛局長、宜野湾市長選テーマに「講話」

親族に有権者いる職員対象

沖縄県の宜野湾市長選(2月12日投開票)を巡り、沖縄防衛局の真部朗局長が1月23、24両日に職員を対象に講話していたことが31日、分かった。防衛省幹部によると、講話は投票を促すとともに、市長選の意義を説く内容だった。野党は公職選挙法などが禁じる公務員の選挙運動にあたる可能性があるとして追及する構えで、防衛省が事実関係を調査している。

自民党・佐藤正久議員の質問に、渡辺防衛副大臣秘書官(右)と話し合う田中防衛相(31日午後、参院予算委)

共産党の赤嶺政賢氏は31日の衆院予算委員会で、沖縄防衛局が発信したとする2通のメールを公表した。1月4日付のメールは、米軍普天間基地を抱える宜野湾市の市長選に向け、職員に同市内に有権者の親族がいるか調査を依頼する内容。1月18日付メールでは、真部局長が23、24両日に対象者を集めて講話すると伝えた。赤嶺氏は「国家権力による選挙への不当介入だ」と批判した。

田中直紀防衛相は「そういう事実はあってはならない」と調査を約束。鎌田昭良官房長が真部局長に電話で事実関係を聞いた。槌道明宏秘書課長らを沖縄へ派遣し、槌道氏が真部局長らから事情を聴取した。防衛省の調査では、真部局長が職員を対象に講話したことを確認。講話は「公務員として市長選で棄権しないよう求めるとともに、普天間問題を抱える中での市長選の意義を説明したものだった」という。

問題は「市長選の意義」が特定候補への投票を呼びかけるものだったかどうか。特定候補への投票を呼びかけた場合、公職選挙法などに抵触する可能性がある。自衛隊法も防衛省職員に政治的中立を求めている。

 宜野湾市長選は、普天間基地の移設問題を巡り、かつて条件付きで県内移設を容認していたが現在は県外移設を要求している県議の佐喜真淳氏と、海外移設を訴える元市長の伊波洋一氏の一騎打ちとなる公算が大きい。

親族がいるかどうかの調査を指示するメールについて、防衛省関係者は「送信した可能性がある」としている。総務省内には「有権者に関する調査をしただけでは、公職選挙法で公務員に禁じている『選挙活動』にあたらない」との見方もある。ただ、講話を前提とした親族調査とみられ、野党の追及材料になるのは必至だ。

防衛省は2月1日の衆院予算委員会理事会で調査結果を説明する。自民党筆頭理事の石破茂氏は「特定候補の支援ならあるまじきことだ」と指摘。藤村修官房長官は記者会見で「事実確認をしなければいけない重大な事案だ。確認したうえで厳正に対処していく」と述べた。

事実なら野田政権に打撃を与えるのは必至で、与党はメールが本物かどうかも慎重に判断したい考えだ。メールにある日付のうち、本来は火曜日である1月24日を木曜日としていることなどが背景だ。

防衛省の地方出先機関である沖縄防衛局を巡っては、前局長が昨年11月末に普天間問題に絡み不適切な発言をして更迭されたばかり。昨年12月19日に就任した真部局長も責任問題に発展する可能性がある。

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