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背水の谷垣氏、首相あいまい答弁に終始

鳩山由紀夫首相と自民党の谷垣禎一総裁の31日の党首討論は夏の参院選をにらみ対決色が強まった。党内で交代論がくすぶる谷垣氏は、5月末の期限までに普天間基地の移設問題が決着しない場合、退陣か衆院解散を迫るなど、背水の陣で臨んだ。守勢に立たされた首相は「政治とカネ」の問題を含め、あいまいな答弁に終始。肝心の景気、経済対策に関する議論は皆無だった。

谷垣氏「(日米が合意した)2014年にはでき上がるところまで来ていた。抑止力と沖縄の負担軽減を両立できる唯一の解が現行案だった。それをめちゃくちゃにしてしまった」

首相「13年かかって現行案で決まりかけていたと言うが、辺野古の海にくい一つ打てなかったではないか」

谷垣氏は沖縄の米軍普天間基地の移設問題を巡り、自民党政権下で米国と合意したキャンプ・シュワブ(沖縄県名護市)沿岸部に移設する現行案が唯一の解決の道と主張。「首相は3月中に方向を出すと言ったが、いつまでに決めるのか」「移設先は沖縄県内なのか、県外か、国外か」などと畳みかけた。

守勢に立たされた首相は移設先について「腹案は既に用意している」と明言する一方、中身には触れずじまい。5月末の決着期限に向けて「命懸けで体当たりで行動する」と虚勢を張ったが、米側や、受け入れ先となる地元との交渉は見通しが立っていない。

政府はシュワブ陸上部にヘリ離着陸帯(ヘリパッド)を建設し、鹿児島県・徳之島など県外移設と組み合わせる案を検討中だ。将来的に米軍ホワイトビーチ(沖縄県うるま市)沖合への移転構想もある。だが連立を組む社民、国民新両党は31日、平野博文官房長官にホワイトビーチ案の撤回を要請。平野長官は「米国との交渉は非常に厳しい」と漏らした。

首相は党首討論で「普天間の危険性除去は14年より遅れることはできない」と期限を区切った。これが全面移設を指すとは限らない。基地存続でもヘリ部隊移転で危険性を除去したと説明できる。平野長官はその後の記者会見で「(首相は)14年を待たず危険性除去は常にしなければならないとの決意を述べた」と沈静化を図った。

谷垣氏は5月末に未決着ない場合、責任をとって退陣するか、衆院を解散するよう要求。あいまいな首相の返答を突く形で「その覚悟と承った」と畳みかけた。

首相「身を粉にして働くことで、責めを果たしていきたい」

谷垣氏「そんなことだから不祥事が起きても民主党で誰も責任を取る人がいない。すべては首相の態度に起因している」

谷垣氏は「政治とカネ」を巡り首相自身の対応を批判した。元秘書が逮捕された民主党の小沢一郎幹事長や、陣営幹部が違法献金事件で起訴された小林千代美衆院議員らも含め、一連の不祥事を攻撃。説明責任を果たすよう集中審議を要求した。

公明党の山口那津男代表も「政治とカネ」の問題を取り上げた。「大事な問題を議論したいのに、この問題が障害物のようになって議論できないか」と声を張り上げ、首相の元秘書の証人喚問も求めた。

30日に同党の斉藤鉄夫政調会長が首相に公立学校の耐震化促進を要請するなど、民主、公明両党の接近の兆しも見える。だが、参院選を前にした歩み寄りには批判もあり、注目度が高い党首討論の場では公明党も対決姿勢を強調した。

国民生活に直結する景気や経済政策に関しては、各党首とも触れずじまいだった。

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