2019年3月26日(火)

鉱工業生産4月1.0%上昇 消費支出は3.0%減

2011/5/31付
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東日本大震災後の生産・消費の停滞が続いている。経済産業省が31日発表した4月の鉱工業生産指数は前月比1.0%上昇。過去最大のマイナス幅を記録した3月からはわずかに持ち直したが、部品不足が深刻な自動車や電子部品の生産減少が続いた。家計の消費支出も前年同月比で3.0%減と自粛ムードが根強く残っている。生産は5月以降に本格回復に向かう見通しで、消費者心理の改善が景気先行きのカギを握る。

経産省が発表した4月の鉱工業生産指数(2005年=100、季節調整値)は83.5で、震災の影響で過去最大のマイナス幅となった3月(前月比15.5%低下の82.7)から小幅に上昇した。経産省は基調判断を3月の「急激に低下」から「停滞している」に変更した。4月の生産指数は事前の市場予測の中心値(2.8%上昇)を下回った。

業種別では、3月は全業種がマイナスだったが、4月は上昇と低下が8業種ずつになった。3分の2の工場が被災地にある半導体製造装置が4割回復し、一般機械工業が12.8%上昇した。電気機械工業も2カ月ぶりにプラスに転じ、4.6%の上昇となった。

復興需要を先取りする動きも出ている。「その他工業」が6%上昇。システムキッチンの3割増産が押し上げた。非鉄金属工業でも電力用電線・ケーブルが19.3%増産だった。

一方で、主力業種の生産回復は遅れた。情報通信機械工業は17.2%低下した。部品供給網の寸断が響き、携帯電話が4割、液晶テレビが3割、それぞれ減産したためだ。普通乗用車や小型自動車の生産も回復せず、輸送機械工業は1.5%低下した。

生産は5月以降に持ち直す見通しだ。同日発表した製造工業生産予測調査では5月は8.0%上昇、6月は7.7%上昇する。部品供給の回復を見込む輸送機械工業が上昇をけん引する。予測通りなら6月の鉱工業生産指数は97.1となり、震災直前の2月(97.9)の水準に近づく。ただ、4~6月の鉱工業生産指数は前期比2.2%低下する見込みだ。

今回調査票が提出できなかったり連絡が取れなかったりしたのは、東日本大震災の被災地にある事業所の約3%だった。推計値を作成するなどして指数を計算した。

総務省が31日発表した4月の家計調査速報によると、2人以上の世帯の消費支出は29万2559円で、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比3.0%減少した。減少は7カ月連続。過去最大の減少となった3月(8.5%)に比べ下落幅は縮小したが、総務省は「消費は底をはっている状態」としている。

国内パック旅行費や宿泊料を含む教養娯楽サービスは、自粛ムードの影響で2.6%減少。和食や飲酒代など外食は3.6%減った。一方、被服及び履物は春物衣料が順調で5.0%増えた。不要不急の消費を抑える実態が鮮明だ。

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