長期政権か「ねじれ」か 2013年政局、参院選ヤマ場

2013/1/1 3:30
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2013年の政局は7月の参院選が最大のヤマ場になる。安倍晋三首相はまず経済再生を最優先し、参院選で与党が過半数を得れば長期政権を視野に入れ、保守色の濃い政策実現へ本格的に動き出す考えだ。野党が勝った場合、参院で野党が多数を握る「ねじれ国会」が続き「決められない政治」の構造問題は残る。民主党は再建へ剣が峰を迎え、第三極は新たな離合集散もあり得る。

参院選までは「安全運転」の政権運営で国民にアピールする(12月26日、首相官邸)

首相は1日付で発表した年頭所感で「政治への信頼を取り戻すために実現不可能な空虚な言葉はいらない。何より大切なのはスピード感と実行力だ」と強調した。「喫緊の課題はデフレと円高からの脱却による経済再生だ」としたうえで「まずは『強い経済』を取り戻していく。国民一丸となって『強い日本』を取り戻していこうではないか」と呼びかけた。

■成果をアピール

「スピード感」に触れた首相の念頭にあるのは7月の参院選だ。2月までに12年度補正予算案、5月上旬までに13年度予算案を成立させる方針。即効性のある景気刺激策で経済を再生させなければ、政権復帰した自民党に参院選で厳しい審判が下されかねない。「安全運転」の政権運営を心がけながら、経済政策の成果を国民にアピールするシナリオを描く。

参院選は7月4日公示、21日投開票の日程が有力。参院の定数は242で、半分の121議席が改選される。議長を出しても採決で過半数を得るためには122議席が必要。自民、公明両党は非改選議席が58なので、参院選で64議席を獲得すれば過半数に達し、首相の政権基盤は安定する。

この場合、首相は次々回の参院選と衆院議員の任期満了を迎える16年までの政権継続が視野に入る。憲法改正や集団的自衛権の行使容認のための法整備など「安倍カラー」の濃い政策の実現へ本腰を入れる構えだ。

一方、参院選で負けた場合は首相の求心力が低下し「安倍降ろし」の展開も予想される。安倍首相が退陣に追い込まれた場合でも、次期首相は野党の協力を得ない限り衆参のねじれに苦しみ、法改正が必要な政策課題は滞りそうだ。

■民主は再建課題

衆院選で惨敗した民主党は立て直しが課題。海江田万里代表は参院選で衆参のねじれを維持し、安倍政権へ攻勢をかける戦術を描く。だが代表選で海江田氏を推した勢力と、野田佳彦前首相ら前執行部との対立はくすぶり、党再分裂の可能性も取り沙汰される。求心力を高める理念・政策も明確でなく、民主党の有力支持団体である連合の古賀伸明会長は民主党が「存亡の危機にある」との認識を示している。

初めて参院選を迎える日本維新の会など第三極にとっても参院選が正念場になる。野党が乱立すれば自公両党に有利のため、選挙協力がカギを握る。参院選の結果次第では分裂や合流など新たな離合集散が起きる可能性もある。

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