2018年12月10日(月)

重い認知症、特養で受け入れ 厚労省方針

2013/10/30付
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厚生労働省は30日、特別養護老人ホーム(特養)への入所を症状の重い「要介護3」以上に限る改革案に例外をつくる方針を決め、専門部会に示した。認知症で常に介護が必要な人などは、入所を認める。給付費の膨張を抑える改革の手が緩む懸念がある。症状が軽い人の介護費用の伸びを75歳以上の人口増加率並みに抑える案も、正式に示した。

厚労省は、2015年度から特養ホームへの入所要件を厳しくし、要介護3~5の中重度者に限って新規入所を認めるとした案を、社会保障審議会介護保険部会に提示済み。これに自治体などから慎重な意見が相次いだため、例外を認める方針を決めた。

厚労省が例示したケースは、(1)認知症高齢者で常時の見守り・介護が必要(2)家族によるサポートが期待できず、地域の介護や生活支援の供給が十分でない――など。これらを軸に指針としてとりまとめる考えだ。

介護保険を利用する認知症高齢者は280万人(10年時点)で、うち約15%の41万人が特養ホームに入所し、特養入所者の8割以上を占める。

特養に入れなくなる要介護1~2では、全体の7割弱が認知症だ。厚労省案の例外にあたるのは、中でもより症状の重い人に絞られる見込み。だが「入所制限が曖昧になるのではないか」などの懸念が、介護保険部会の複数の委員から示された。

また厚労省は、15年度から市町村が手がける症状の軽い要支援者向けの介護予防費用に上限を設け、伸びを抑える案も示した。30日の衆院厚生労働委員会では、現状の「予防給付」のままだと年5.5%増のペースで伸びるのに比べ、75歳以上の増加率並みの年3.5%増に抑えると、25年度時点で約1650億円の費用節減になるとの試算を示した。

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