2019年1月20日(日)

低所得者へ配慮求める声も 消費増税有識者聞き取り

2013/8/30付
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政府は30日、消費増税について有識者から意見を聞く集中点検会合(5日目)を開いた。社会保障などに詳しい9人の有識者が参加。年金や医療などの財源を確保するため、税率の引き上げはやむを得ないとの意見が多数を占めた。負担を重く感じやすい低所得者に十分な配慮を求める声も目立った。

9人のうち予定通り2014年4月から消費税率を8%に上げることに6人が賛成した。清家篤・慶応義塾長は「計画通りに引き上げられて、社会保障制度改革のための財源が確保されることが大切だ」と指摘。奥山千鶴子・NPO法人「子育てひろば全国連絡協議会」理事長は「子育て世代には厳しい選択だが、ここで消費税を引き上げなければ子育て支援の充実も図れない」と語った。

低所得者らへの措置を促す声も相次いだ。林文子・横浜市長は「大切なのは社会で弱い立場の人たち、中小企業、あとは被災地の問題だ」と発言。岡崎誠也・国民健康保険中央会会長は入院時の負担を軽減する高額療養費制度の拡充などで「低所得者への対策をきめ細かくやっていく必要がある」と話した。

消費増税では、低所得者の健康保険料の軽減策や低所得者に一律で現金を配る「簡素な給付措置」などをあわせて実施する予定になっている。清家氏は「引き上げのスケジュールが変われば、待機児童の解消策や保険料軽減策などの政策の実現が不可能になったり、遅れたりしてしまう」と語った。

一方、白石興二郎・読売新聞グループ本社社長は「税率引き上げの際には(新聞も含めて)生活必需品を中心に(税率を低く抑える)軽減税率を導入すべきだ」と主張。「経済状況を考えると、来年4月に8%へ税率を引き上げる状況にはない」と述べ、来年4月の引き上げを見送り、15年10月に一気に10%に上げることを提案した。

大久保朝江・NPO法人「杜の伝言板ゆるる」代表理事は「被災地では建物の復興が遅れている。建物を買うに当たって消費増税の影響は大きい」とし、増税の1年先送りを主張した。精神医療などに詳しい広田和子氏は「生活困窮者や生活保護者が一番打撃を受けるのが消費税だ」と述べ、予定通りの引き上げに反対した。

(出席者の主な発言内容を電子版に▼Web刊↓紙面連動)

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