2019年1月20日(日)

防衛白書「中国、不安定化の要因増す」 12年版
軍の影響力拡大など警戒

2012/7/31付
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森本敏防衛相は31日の閣議で2012年版防衛白書を報告、了承を得た。軍備増強を続ける中国について、共産党幹部の腐敗問題や貧富の格差の拡大に触れ「政権運営を不安定化させかねない要因が拡大・多様化の傾向にある」と警戒感を表した。「共産党指導部と人民解放軍の関係が複雑化している」との見方も示し、対外政策の決定で軍の影響力が相対的に高まっている可能性に言及した。

森本防衛相は31日の閣議後の記者会見で、中国への懸念に関し「東アジア全体で中国がどういう方向に行くのか、一定の警戒心があるのは事実だ」と語った。

白書は中国海軍による太平洋への進出が「常態化」しつつあると指摘。「空母の保有に向け、研究・開発を本格化させている」と紹介し「外洋での展開能力の向上を図っている」と分析した。軍備や調達目標、国防予算について「具体的な将来像は明確にされておらず、透明性も十分確保されていない」と批判。「国際社会の責任ある大国」として改善を促した。

北朝鮮情勢では、11年末の金正日総書記の死去を受け、新指導者の金正恩体制が「一定の軌道に乗っている」との見方を示した。4月の弾道ミサイル発射に関しては「挑発行為」だが「発射は失敗した」と結論づけた。一方で「今後も同様の発射を行う可能性が高い」との見通しを示した。

米軍の動向を巡っては、アフガニスタンやイラクから撤退し、今後はアジア太平洋地域を重視する国防戦略指針を説明。日米両政府が4月に合意した在日米軍再編計画を見直す共同文書によって「日米同盟の抑止力維持と沖縄の負担軽減が両立する」と明記した。

米海兵隊の垂直離着陸輸送機オスプレイについては、米政府が「信頼性、安全性基準を満たす」として量産を決めた経緯を解説。現行の輸送ヘリコプターCH46と比較して最大速度や搭載量など基本性能が向上すると訴えた。

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