2019年2月18日(月)

放射性物質、推定の千分の一 工程表の信ぴょう性揺らぐ
福島原発、炉内の把握難しく

2011/7/31付
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東京電力福島第1原子力発電所の1号機原子炉格納容器内の放射性セシウムの濃度が、想定よりも大幅に低いことが30日、わかった。東電は初めて実測値を公表したが、燃料の損傷から推定した値の1000分の1程度にとどまっていた。汚染水として建屋に大量に流出した可能性が考えられるとしており、今後調べる。原子炉内の状態を把握するのが困難であることが改めて浮き彫りになった。

1号機では29日に格納容器内の気体を採取した。分析の結果、セシウム137は1立方センチメートルあたり20ベクレル、セシウム134が同17ベクレル、ヨウ素131は検出できない濃度だった。

東電はセシウムの濃度を同1万ベクレル程度と想定していた。実際には想定を大きく下回り、換気をする前の原子炉建屋内の濃度とほぼ等しかった。セシウムが水に溶けて汚染水として流れ出た可能性や、気体の状態で配管の継ぎ目などから建屋に漏れ出た可能性があるという。

東電は事故の収束に向けた工程表を作るにあたり、原子炉内の状態や汚染水の流出経路をある程度仮定した上で計画を立てている。だが、実際には炉内の詳しい状況を把握できていない。東電の想定が実際の状況と大きくずれているようなら、工程表で示した対策の信ぴょう性も揺らいでくる。

一方、4号機では使用済み核燃料プールで進めていた補強工事が30日に完了した。耐震性を高めるためプールの底部を鉄柱で支え、さらにコンクリートで固めた。新設していた空冷式の冷却装置は31日に試運転を始め、性能を確認できればそのまま本格運転に移行する。

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