2019年1月17日(木)

鉱工業生産2カ月ぶり上昇 5月、車・繊維が好調
増税から「通常の水準に戻った」

2014/6/30付
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経済産業省が30日発表した5月の鉱工業生産指数(2010年=100、季節調整値)速報値は99.8となり、前月から0.5%上昇した。上昇は2カ月ぶり。自動車、繊維工業品の生産が増えた。生産は消費税率が上がった4月の落ち込みから上向いたものの、6月は再び低下し、7月に上昇する見通し。増税後の回復は業種ごとにばらつきがあり、当面は横ばい基調が続きそうだ。

5月は全15業種のうち8業種で上昇した。上昇率が高まった主な要因は自動車や自動車部品などの輸送機械工業で、輸出向けを中心に生産が増え前月から1.9%上昇した。繊維工業も学生服などの生産増で1.9%上がった。

液晶など輸出用のスマートフォン(スマホ)の部品の生産増で電子部品・デバイス工業も0.4%上昇した。中国でのスマホ普及を背景に中国メーカーからの受注が増えているもようだ。京セラによると「コンデンサーなど様々な電子部品の需要が伸びている」(山口悟郎社長)という。

国内向けの工作機械も自動車産業向け中心に回復が続いている。日本工作機械工業会の花木義麿会長(オークマ社長)は「中小企業の設備投資を促進する国の補助金の効果も本格的に出てくる」とみる。海外向けも米国向け需要が堅調だ。

低下したのは7業種。化学工業(医薬品を除く)は4.5%下がった。合成洗剤などで駆け込み需要の反動減が続いている。パソコンなどの情報通信機械工業も9.3%低下した。

生産は消費増税前の駆け込み需要に対応する増産で1~3月に拡大し、1~3月の生産指数は102.5だった。増税直後の4月に落ち込んだ後、5月は「通常の水準に戻った」として経産省は基調判断を「横ばい傾向にある」と前月の判断を据え置いた。

5月の生産指数は5月末時点では前月比1.7%上昇の見通しだったが、国内での自動車や家電の販売がまだ鈍く、実際の上昇率は縮まった。5月の商業販売統計では自動車小売業の販売額は前年同月比4.1%減だった。増税前に駆け込み購入が多かった白物家電の販売が落ち込んだ機械器具も同7.2%減った。

耐久消費財を中心に出荷が鈍り、鉱工業全体の5月の出荷指数は96.8で前月比で1.2%下がった。2月以降、4カ月連続で低下している。在庫も全体で前月比2.9%上昇している。

大企業を中心に聞いた生産予測では6月は前月比0.7%低下で、2.0%の低下を見込んだ5月末時点よりは減少率が縮まった。7月は1.5%上昇する見通しだ。7月の上昇分は工場の生産設備などで当初6月に出荷を予定していた分が7月に遅れている影響もあり、経産省は「生産動向が強気になっているわけではない」としている。

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