景気、足踏み感一段と 鉱工業生産4カ月連続低下
9月1.9%低下 基調判断「弱含み傾向」

2010/10/29付
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景気の足踏み感が一段と強まってきた。経済産業省が29日発表した9月の鉱工業生産指数は前月比で1.9%の低下と4カ月連続で悪化。総務省が発表した9月の完全失業率は5.0%に小幅改善したものの、家計の消費支出は前年比で横ばいにとどまった。円高の悪影響に加え、エコカー補助金などの政策効果が途切れたため。米国や中国などの成長鈍化もあって、昨年春から回復を続けてきた国内景気は転換点を迎えている。

経済産業省が29日発表した9月の鉱工業生産指数(速報値、2005年=100)は92.5と、前月比1.9%低下した。前月を下回るのは4カ月連続で、リーマン・ショック後の2008年10~09年2月以来の長期の低下となった。エコカー補助金の終了や輸出の鈍化が企業の生産活動に影響を与えている。

9月の鉱工業生産指数は事前の市場予測(中央値で0.6%低下)を大幅に下回った。経産省は基調判断を前月までの「生産は横ばい傾向で先行きは弱含み」から、「弱含み傾向」に下方修正した。「弱含み」の判断は08年8月以来となる。

エコカー補助金終了の影響で自動車など輸送機械工業が前月比4.2%減と5カ月連続でマイナス。オーストラリアや中南米向けの乗用車の生産も振るわなかった。自動車の減産が波及し、自動車タイヤや工業用ゴム製品などを含む「その他工業」も5.4%減少した。

家電エコポイントが継続中の液晶テレビや、新機種を発売した携帯電話など情報通信機械工業は6.5%増加した。

今後の需要を見込んだ液晶テレビの在庫増などがあり、在庫指数は0.2%上昇。上昇は2カ月連続。出荷指数は前月比0.7%低下した。

9月が大幅なマイナスとなったことで、7~9月期の鉱工業生産指数は93.9と、前期(4~6月期)に比べて1.9%低下した。四半期ベースで指数がマイナスになるのは09年1~3月期以来6四半期ぶりとなる。

製造工業生産予測指数によると、10月は前月比3.6%低下、11月は反動もあって1.7%上昇する見込み。企業の生産活動は一段と弱含む見通しだ。

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