整備新幹線着工を認可 北海道・北陸・九州3区間
国交省、新区間の着工認可は4年ぶり

国土交通省は29日朝、政務三役会議を開き、未着工となっている北海道新幹線の新函館―札幌間など3区間の着工を正式に認可した。新たな区間の着工認可は2008年3月の九州新幹線・武雄温泉―諫早間以来約4年ぶりで、民主党政権下では初めて。
羽田雄一郎国土交通相は29日の記者会見で、地域産業への波及効果などを強調した。27日に石川県が計画に同意し、3区間について認可の条件だった沿線自治体や営業主体となるJR各社の同意が出そろっていた。
国交省が認可したのは北海道新幹線のほか、北陸新幹線(金沢―敦賀)、九州新幹線長崎ルート(諫早―長崎)。今夏中に各地で起工する見通しだ。3区間の建設により東京―札幌は5時間1分、大阪―金沢は2時間1分、博多―長崎は1時間20分でそれぞれ結ばれる計画となっている。
3区間の総事業費は約3兆円。このうち2兆円は国と沿線自治体が負担する。残りは整備新幹線を営業するJR各社が国の独立行政法人に納める線路の使用料をあてる。初年度の工事は今年度予算で留保している90億円から出す。