2019年3月24日(日)

鉱工業生産5月5.7%上昇 供給網復旧、58年ぶり伸び
自動車や一般機械けん引、「回復しつつある」

2011/6/29付
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経済産業省が29日発表した5月の鉱工業生産指数(2005年=100、季節調整値)は88.8となり、前月比5.7%上昇した。伸び率は1953年3月(7.9%)以来、58年2カ月ぶりの大きさ。東日本大震災で寸断したサプライチェーン(供給網)の復旧が本格化し、自動車や一般機械がけん引役となった。6~7月も生産回復の流れが続く見通しだが、今夏の電力不足などで増産の勢いが鈍る懸念もある。

5月の生産指数は2カ月連続で上昇。上昇率は民間エコノミストの予測中央値(5.5%)を上回った。経産省は基調判断を「回復しつつある」と、前月の「停滞している」から引き上げた。

供給網の回復が生産を大きく押し上げた。輸送機械工業は36.4%上昇し、比較可能な1998年以降で最大の伸びを記録した。一般機械は5.3%上昇し、震災前の2月の水準を上回った。ショベル系掘削機械が部品不足を解消し増産に転じた。

復興需要を取り込む動きもある。漁船に取り付ける船外機が伸びた汎用内燃機関は15.3%上がった。経産省によると、アルミ製品やプラスチック製品で「夏の電力不足を見込んだ前倒し生産が出ている」という。

11業種が上昇した一方、鉄鋼業など5業種は低下した。鉄鋼業は国内や韓国向けにH形鋼などが伸び悩み2.2%低下。液晶テレビやパソコン向けが低調だった電子部品・デバイス工業は0.6%下がった。

生産の回復基調は続く見通しだ。同日発表した製造工業生産予測調査によると、6月は5.3%、7月は0.5%上昇する見通し。輸送機械工業などの増産が寄与する。予測通りなら7月は94.0となり、震災で落ち込んだ分の4分の3を取り戻す。

ただ夏場の電力不足はなお不安定要素として残る。海外経済も成長ペースがやや鈍っており、「外需が生産の足を引っ張る可能性がある」(大和総研の熊谷亮丸チーフエコノミスト)との指摘もある。

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