2019年8月26日(月)

働く若者、10年で200万人減 少子化・高学歴化が背景
雇用回復遅れも響く

2010/6/4付
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働く若者が減っている。15~24歳の若者のうち、職に就いている人は2009年度で515万人と10年間で約200万人も減少した。若年労働力が「金の卵」といわれた高度成長期と比べるとほぼ半減した計算で、09年度の就業率は初めて4割を下回った。少子化や高学歴化に加え、雇用回復の遅れが響いている。

社会の活力そぐ

働く若者が減り続ければ、社会から活力が失われ、投資や消費が落ち込みかねない。25年度の社会保障給付費は141兆円と07年度に比べて5割以上増える見込み。「成長の担い手」の若年雇用が減れば、日本経済にボディーブローのように影響してくる。

15~24歳の就業者数は1年間で30万人減った。09年度の就業率は39.6%で、1968年に調査を始めて以降、初めて4割を下回った。

男女別では男性が38.2%、女性は41.2%。特に大卒者を含む20~24歳の男性は60.3%と3.3ポイントも急低下した。25~34歳の就業者数も48万人減の1260万人。1年間の減り幅としては過去10年間で最も大きい。

働く若者が減った要因は少子化に加えて高学歴化が進んだことだ。09年の大学進学率は男女計で50.2%と初めて5割を突破。91年から右肩上がりで上昇している。

なかなか改善しない雇用情勢も影を落としている。中高年の雇用維持と引き換えに、若者が正社員として働く機会が減少。4月時点の大卒の就職内定率は前年度に比べ3.9ポイント低い91.8%と、就職氷河期と呼ばれた99年度の91.1%に迫る。

フリーター増加

08年秋以降に相次いだ派遣契約の打ち切りも響いた。年齢を重ねるほど定職に就きにくくなるといわれるフリーターの数は09年に178万人と6年ぶりに増加した。09年度平均で9%を超える若年層の高失業は欧米を後追いしている面もある。ユーロ圏16カ国の25歳未満の失業率は3月時点で19.9%。米国も18.8%と高い。

国会で審議中の労働者派遣法改正案が成立すれば、若者の働き口が一段と狭まることも考えられる。日本総研の山田久主席研究員は「柔軟な雇用形態など慣行を見直すことが大事。派遣規制の強化はかえって逆効果だ」と語る。4日にも発足する新政権が若年雇用にどんな姿勢で臨むかにも注目が集まりそうだ。

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