2018年11月13日(火)

景気に軸足、歳出改革は停滞 13年度予算案

2013/1/29付
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政府は29日、2013年度予算案を閣議決定した。一般会計総額は前年度比0.3%減の92兆6115億円で、7年ぶりに前年度を下回る。安倍晋三政権にとって最重要の課題である景気のテコ入れに軸足を置く。新規国債発行額は前年度より1兆3930億円減らした。ただ、これは先行して大型の12年度補正予算を編成した影響が大きく、歳出面では改革先送りや停滞が顕著だ。

昨年12月の衆院選と政権交代を経て発足した安倍政権にとって、「13年度税制改正の大綱」と12年度補正予算の閣議決定に続く13年度当初予算案の編成で、発足後1カ月でスピード決着した。それでも例年より1カ月ほど遅れており、2月中に国会提出、5月の大型連休前後に成立させる段取りを描く。補正と当初予算をあわせた財政出動の額は総額で100兆円を超える。

13年度当初予算での歳出は大型補正と同様に、民主党政権との違いを打ち出しつつ、景気の下振れ回避に役立つ政策を選んだ。国の政策経費は前年度比0.8%減の70兆3700億円。民主党が削ってきた公共事業関係費は7千億円増の5兆2853億円を確保し、景気下支えの中核に据えた。道路・橋など老朽化したインフラ補修に重点的に配分する。

政策経費は見かけ上は減らしたが、歳出削減の努力は総じて乏しい。大半は、民主党政権が設けた「経済危機対応・地域活性化予備費」(12年度当初で9100億円)を廃止して圧縮している。生活保護費の見直し額は670億円で、支給総額の増加額に届かない。自治体向けの地方交付税交付金の削減額も2000億円にとどまった。夏の参院選への配慮もにじむ。

国債の元利払いのための経費(国債費)は、想定金利を5年ぶりに2.0%から1.8%に引き下げ、前年度比1.3%増の22兆2415億円と見込んだ。東日本大震災の復興経費は特別会計で4兆3840億円を手当てし、11年度から5年間の復興予算の枠をこれまでの19兆円から25兆円に広げる。

一般会計の歳入では、税収を43兆960億円と見積もった一方、新規国債発行額を42兆8510億円とした。国債依存度は、12年度当初の47.6%から46.3%に下がる。歳入を構成する税収より国債発行が多いという「逆転現象」が4年ぶりに解消する形を整えた。ただ12年度補正予算には5兆2210億円の建設国債の増発をすでに盛り込んでいる。財政健全化の路線をどう歩むかには、不透明感がぬぐえない。

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