民主9議員が離党届、新党結成も視野
民主党の内山晃氏ら若手衆院議員9人は28日午前、国会内で樽床伸二幹事長代行に離党届を提出した。次期衆院選をにらみ年明けまでの新党結成を目指す。同党を除籍(除名)された松木謙公元農水政務官との連携も模索する構えだ。
内山氏は樽床氏と会い、首相が意欲を示す消費増税などを念頭に「大きく変質した民主党に失望している」と強調。昼に会談した輿石東幹事長は「慰留はしない。いずれ一緒にやることもあるだろうから仲良くしていきたい」と語ったという。
内山氏らはこれに先立ち、衆院議員会館の斎藤恭紀氏の部屋に集まり対応を協議。松木氏も同席した。内山氏は記者団に新党の立ち上げについて「1月6日までに協議する。年明けになると思う」と明言。「この後、第2、第3の離党組が来ると思う。数は力だ」と強調した。斎藤氏は「松木氏と連携して進めていく」と語った。
離党届を提出した9人は斎藤氏以外はいずれも小沢一郎元代表の支持グループに所属。内山、斎藤両氏を除く全員が比例代表選出で、菅直人政権で民主党会派からの離脱を表明した16人からも6人が同調した。与党から離党者が出るのは珍しいが、選挙地盤が弱いうえに消費増税を掲げて次期衆院選で再選は望めないと判断したとみられる。
新党を結成し、政党助成法に基づく政党交付金(助成金)を受け取るには、1月1日時点で(1)所属国会議員が5人以上いる(2)所属国会議員が1人以上いて、かつ直近の国政選挙の得票率が2%以上――のいずれかを満たしている必要がある。
民主党の離党者は八ツ場ダム建設再開に抗議して離党届を出した中島政希氏とあわせ10人となった。