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首相、復興増税に理解求める 所信表明演説

(更新)

野田佳彦首相は28日午後の衆院本会議で、9月の就任後2度目となる所信表明演説をした。東日本大震災からの復興にむけた2011年度第3次補正予算案の早期成立に野党の協力を要請。財源確保のための所得税などの臨時増税に理解を求めた。欧州発の世界経済危機の封じ込めにむけ「日本としての貢献」を表明。日銀と連携し、円高対策に政策を総動員する考えを示した。

首相は急激な円高の進行に「産業空洞化の危機が続いている」と懸念を表明。「日銀とも連携し、あらゆる政策手段を講じる」と強調した。政府として工場立地補助金や雇用調整助成金の要件緩和、中小企業への金融支援などの対策を用意する考えを示した。

欧州の債務危機に関しては、欧州金融安定基金(EFSF)の債券の追加購入などを念頭に、日本も支援する姿勢を明確にした。こうした方針は11月3日からフランスで開く20カ国・地域(G20)首脳会議でも表明する方針だ。

「復興増税に理解を」 野田首相は就任後2度目の所信表明演説をした(28日、衆院本会議)

「復興増税に理解を」 野田首相は就任後2度目の所信表明演説をした(28日、衆院本会議)

民主党内で賛否が割れる環太平洋経済連携協定(TPP)への交渉参加問題は「早期に結論を出す」として、前回9月の演説と同じ表現にとどめた。一方で、11月にハワイで開くアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に言及し「成果を日米間の絆の強化に活用する」とTPP参加への意欲もにじませた。

規模拡大による生産性向上を柱にした農林漁業強化の基本方針と行動計画を着実に実行すると訴え、TPP慎重派への配慮をみせた。

本格的な復興策を盛る3次補正と関連法案については「政府・与党と各党各会派との共同作業」として、与野党協議に柔軟な姿勢を明確にした。所得税や法人税、個人住民税の臨時増税は「未来の世代の重荷を少しでも減らそう」と理解を求めた。増税規模の圧縮に向け、日本郵政や日本たばこ産業(JT)などの政府保有株の売却に前向きな姿勢を表明。消費税率引き上げを含む社会保障と税の一体改革については直接の言及を避けた。

歳出削減への取り組みも強調。首相と閣僚ら政務三役の一部給与を自主返納する意向を示した。国家公務員給与を13年度まで平均7.8%削減する特例法案への協力も呼び掛けた。

沖縄の米軍普天間基地問題では、名護市辺野古に移設するとした日米合意の実現とともに、沖縄の負担軽減を進めると力説。衆院の「1票の格差」の早期是正や定数削減などを巡る与野党協議の進展に「強い期待」を表明した。

サイバー攻撃、テロなどの危機管理対応には万全を期すと強調。大規模洪水に見舞われたタイ、地震が発生したトルコへの支援を約束した。南スーダンの国連平和維持活動(PKO)への自衛隊施設部隊の派遣の結論を急ぐ考えも示した。

前回演説であまり触れなかった地域主権改革は「国の行政の無駄削減を進めるためにも有効」と重要課題に位置付けた。出先機関の原則廃止、補助金の一括交付金化を進める立場も明確にした。

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