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福島原発汚染水漏れ 経産相、新浄化装置の9月稼働指示

茂木敏充経済産業相は26日、東京電力福島第1原子力発電所で汚染水漏れが起きた現場を視察し「今後は国が前面に出る」と表明した。東電には汚染水の濃度を下げる新型浄化装置(アルプス)の「9月中旬からの稼働」など5項目の対策を指示。原発周辺への地下水の流入を防ぐ「凍土遮水壁」などの対策に今年度予算の予備費を活用する考えを示した。

300トンに上る大量の汚染水漏れがあったタンクは鋼材をボルトでつなげる簡単な構造だった。経産相はアルプスの稼働と、溶接で頑丈に固めたタンクへの更新の2項目に加え、(1)近辺の排水弁を閉じるなど管理強化(2)放射線量を詳しく確かめるため周辺の巡回を1日2回から4回に増加(3)汚染水の貯蔵リスクの洗い出し――を指示した。

経産相は「汚染水対策は東電任せでモグラたたきのような状態が続いてきた」と認め、「タンクからの漏洩は地下水汚染の構造的な問題とは異なり、(弁の管理などを怠ってきた)東電の管理の問題」と厳しい認識を示した。一方で「緊急性があり、技術的な難易度が高い」事業に予備費を使う方針に言及した。

遮水壁は原発周辺に冷却剤を循環させて水が入るのを防ぐための凍土をつくり、1~4号機を囲むように整備する計画。トンネル工事などで事例がある半面、原発の事故対応に活用したことはなく、技術やコストの課題を指摘する声も根強い。政府は来年度の概算要求を視野に入れてきたが、今年度の予備費の投入も検討し、早期整備を後押しする構えだ。

アルプスは東芝が納入。汚染水に含まれる63種類の放射性物質のうちトリチウムを除く62種類を基準値以下まで除去できるとして2012年秋の稼働を予定していたが、本格運転が遅れている。浄化にめどがつけば、タンクで保管している高濃度の汚染水の量を大幅に減らせる。原子炉を水で冷却するシステムも回りやすくなる。

経産省は局長級ポストの「汚染水特別対策監」を新設し、福島第1原発に常駐する職員を増やす。

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