2019年3月24日(日)

超低金利の長期化「金融に深刻なゆがみ」 BIS年次報告

2011/6/26付
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国際決済銀行(BIS)は26日に2011年の年次報告を公表し、主要国の中央銀行が3年近く低金利政策を続けた結果として「深刻な金融のゆがみなどを生むリスクがある」と警告した。危機対応の国債買い入れや自国通貨高を防止するための為替介入で、各国中銀の資産規模が膨れていることへの懸念も示した。

BIS報告は各国の金融政策に絡んで「歴史的にみて政策金利が低すぎる」と指摘。物価上昇の懸念に加え、資金余剰が新興国での資産価格の急上昇などを招き、「金融安定を脅かすリスクを高めている」とした。

中央銀行の貸借対照表(バランスシート)が膨らんでいることも問題点に挙げた。国内総生産(GDP)に対する中銀の資産規模は金融危機前には米国が8%、ユーロ圏が13%だったが、ともに20%程度に上昇。日本では30%に達している。先進国中銀は経済や市場の安定に向けて量的緩和や国債買い入れを進め、新興国では介入で外貨準備が積み上がっている。

BISはこうした政策が金融危機対応に役立ったとしながらも、金利や為替面でのリスクを中銀が抱え込んだことで「市場変動で大きな損失となりかねない」と警戒感を示した。異例の政策を平時に戻す「出口戦略」にも触れ、「政策当局は非常に困難な問題を抱えている」と結論付けた。(バーゼル=菅野幹雄)

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