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再生可能エネ参入に追い風 買い取り価格、企業の要望くむ

経済産業省の有識者委員会は25日、7月に始まる再生可能エネルギーの全量買い取り制度で、電力会社が電気を購入する価格の原案を示した。太陽光発電を手がける会社などの要望を大筋で受け入れ、高めの価格を設定した。企業の参入を促し、再生エネの普及につなげる狙いだ。家庭の負担は当初月100円未満の見通しだが、買い取りが増えれば増額となる可能性がある。

経産省の調達価格等算定委員会の植田和弘委員長(京大教授)が委員長案として示した。27日に再度会合を開き、この案を軸に報告書をまとめる。国民の意見を聞いたうえで枝野幸男経産相が最終決定する。

「全量買い取り」は太陽光や風力などで起こした電気を電力会社が固定価格ですべて買い取る制度。買い取り費用は家庭や企業の電気料金に上乗せして回収する。買い取り価格が高いほど再生エネ発電会社の利益は安定する。

再生エネルギー特別措置法は「特に制度開始から3年間は事業者の利益に配慮する」と定めている。企業の参入意欲を高めて普及を後押しするためだ。委員会は発電会社から希望価格の聞き取りを実施し、そのうえで太陽光で1キロワット時あたり42円、風力は同23.1円などの価格を決めた。発電会社の要望をほぼ受け入れた水準だ。

太陽光発電に関連する企業で構成する太陽光発電協会(東京・港)は「普及促進に非常に効果がある」と高く評価する。大規模なメガソーラーの建設を計画しているソフトバンクの孫正義社長は「着実に事業の取り組みを広げたい」と話した。京セラの久芳徹夫社長も「太陽光発電市場の拡大に向けて大きな一歩になる」としている。

利用者の負担は再生エネの買い取り規模によって決まる。資源エネルギー庁幹部は25日の記者会見で「家庭の電気料金の上乗せ幅は月100円未満になる」との見通しを示した。平均的な家庭の月額料金は7000円で、当面の値上げ幅は2%未満にとどまるもようだ。

だが再生エネの普及が進めば利用者の負担は大きくなる。買い取り価格は電気料金の上昇幅を考慮し、年度ごとに見直すことになっている。企業の参入促進と家庭の負担抑制のバランスをどう取るかが課題となる。

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