2019年1月24日(木)

台湾漁船など一時領海侵入 官房長官「監視に万全」

2012/9/25付
保存
共有
印刷
その他

25日午前、沖縄県・尖閣諸島周辺の日本の領海に一時、台湾海岸巡防署の巡視船8隻と台湾籍の漁船約40隻が侵入した。海上保安庁が確認し警告を続けた結果、約4時間後の正午ごろまでに領海から出た。政府は台湾側に抗議した。尖閣諸島の国有化後、尖閣周辺海域では中国公船も領海侵入を繰り返しており、緊張した状態が続いている。

沖縄県・尖閣諸島周辺の日本の領海に台湾の漁船などが一時侵入した(25日)

沖縄県・尖閣諸島周辺の日本の領海に台湾の漁船などが一時侵入した(25日)

台湾の巡視船と漁船は午前7時40分ごろから午前8時50分ごろにかけて順次、尖閣諸島の魚釣島の西南西約22キロの領海に入った。海保の巡視船は午前9時半ごろ、魚釣島に接近する漁船に放水したほか、拡声器や電光掲示板で領海から出るよう警告した。

漁船の多くが台湾による尖閣諸島の領有権を主張する横断幕などを掲げ「ここは(台湾当局が名乗る)中華民国の海域である。正当な業務を実施中。ここから離れてください」などと中国語で応答。台湾の巡視船も放水するなどして対応した。

台湾の海岸巡防署(海上保安庁に相当)の王崇儀副署長は25日午前の記者会見で「漁船は釣魚台(尖閣諸島の台湾名)から3カイリ(約5.6キロメートル)、巡視船は2.1カイリ(約3.9キロメートル)まで近付いた。上陸の計画もあったが、波が高かったので漁民の安全を考慮して中止した」と説明。船団は領有権や漁業権の主張に成功したと強調した。

沖縄県・尖閣諸島周辺の日本の領海に侵入した台湾漁船に放水する海上保安庁の巡視船(左下)。左上は台湾の巡視船(25日)=共同

沖縄県・尖閣諸島周辺の日本の領海に侵入した台湾漁船に放水する海上保安庁の巡視船(左下)。左上は台湾の巡視船(25日)=共同

台湾の中央通信によると、漁船団は25日午前、「釣魚台での漁業権を奪われていることに抗議する目的を達成した」として台湾に帰還を始めた。海保によると、船団は正午までに領海から出た。

台湾の漁船などが大量に領海侵犯するのは1996年以来。漁船は接続水域内も含め約50隻を確認、別の巡視船数隻も接続水域内を航行した。

日本政府は首相官邸の危機管理センターに対策室を設置し、米村敏朗内閣危機管理監らが情報収集など対応を急いだ。近年にない規模の領海侵入のため、対策室には海保や警察の関係者が通常よりも多く集まった。

藤村修官房長官は25日の閣議後の記者会見で「周辺海域で引き続き緊張感を持って関係省庁が連携して情報収集に努め、警戒、監視に万全を期す」と強調。一方で「良好な日台関係の中で解決する問題だ。冷静に対応したい」と語った。

日本の対台湾窓口機関である交流協会は同日午前、台湾側に抗議した。交流協会の今井正理事長が台北を訪れ、同日午後、台湾の楊進添外交部長(外相)と会談を予定している。

海上保安庁によると、沖縄県・尖閣諸島魚釣島の領海内に侵入した台湾の漁船約40隻と巡視船8隻は、正午ごろまでに領海内から退去した

日経電子版が2月末まで無料!いつでもキャンセルOK!
お申し込みは1/31まで

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報