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南スーダンPKOで政府、国内外で板挟み

政府が南スーダンでの国連平和維持活動(PKO)への対応に苦慮している。PKO参加5原則の「紛争当事者間の停戦合意」などが崩れれば自衛隊の避難や撤退も視野に入る。国連はPKO部隊の増強を検討しており「積極的平和主義」を掲げる安倍政権は板挟みになりかねない。23日の韓国軍への銃弾供与も武器輸出三原則との関係で綱渡りの対応を迫られた。

南スーダンではマシャール前副大統領の反乱軍などが複数の地域を掌握。キール大統領も反撃にでているとの情報がある。国連の潘基文(バン・キムン)事務総長は国連南スーダン派遣団(UNMISS)の増員を安全保障理事会に書簡で勧告、各国も大筋合意した。

日本はインフラ整備などにあたる約400人の自衛隊員を派遣中。現在、首都ジュバの宿営地外での活動を自粛している。岸田文雄外相は24日「自衛隊による支援活動を実施するとともに必要な措置を引き続き講じていく」との談話を出した。

政府は自衛隊のPKO派遣について「紛争当事者間の停戦合意」などの5原則を定める。政府・与党内には「政府軍と反大統領派の戦闘が広がれば停戦合意の原則を主張できなくなりかねない」との懸念がある。治安悪化を理由に撤退した例もある。

撤退判断は簡単ではない。安倍晋三首相は自衛隊派遣などで国際貢献を加速する「積極的平和主義」を標榜するためだ。鈴木佑司・法政大教授は「(5原則抵触の)可能性が高ければ、撤退も含めてきちんと議論すべきだ」と指摘する。

23日に現地の自衛隊が銃弾1万発を韓国軍に提供したことには「武器供与の歯止めがきかなくなる」との声が上がった。政府は韓国軍の弾薬不足などによる「通常は想定し得ない特異的な例」(小野寺五典防衛相)と沈静化を図る。

国連と韓国が日本政府に要請したのは22日。内閣府と外務、防衛両省は内閣法制局と23日未明まで協議し、過去の国会答弁との整合性などを詰めた。菅義偉官房長官も22日、公明党の井上義久幹事長に説明。同党は「例外中の例外」として認めた。政府・与党は来年1月にも武器輸出管理の新原則をつくる。対応に批判が広がれば公明党が慎重姿勢を強めかねない。

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