2019年6月26日(水)

保育所は0~2歳限定 政府最終案、こども園期限設けず

2011/1/24付
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政府は24日に開いた子ども・子育て新システム検討会議の作業部会で、2013年度から実施を目指す幼稚園と保育所の一体化に向けた最終案を公表した。幼・保双方の機能を持つ「こども園」を創設する一方、既存の保育所は0~2歳児の専用施設に衣替えする。幼稚園は現状のままで維持する。政府は財政支援を手厚くすることでこども園への移行を目指すが、待機児童の解消効果がどこまで見込めるかは未知数だ。

政府は今後、幼保一体化に関する具体的な制度設計を詰め、通常国会に関連法案を提出する。法案が通れば、13年度から各自治体がこども園の整備を始める計画だ。

最終案では、こども園について幼児教育を施す「幼稚園」と子どもを預かる「保育所」の双方の機能を持つ施設と定義。認可権限を1つの役所に集約し、文部科学省と厚生労働省の二重行政の解消を目指す。3歳以上が中心の幼稚園がこども園に衣替えして保育機能を付加することで、0~2歳児保育の場を増やし、待機児童問題に対応したい考えだ。

こども園の整備方法については、各市町村が各家庭の育児状況を調べ、保育と幼児教育に対する需要を把握。これを基に5年程度の事業計画を策定し、需要に見合う「こども園」「幼稚園」「保育所」を整備する。

3施設のうち、こども園の割合を増やすため、政府は幼稚園や保育所からこども園への移行にかかる費用を補助する。政府は当初、10年後をメドに幼稚園と保育所を廃止し、こども園に一本化する案を示していた。だが最終案では、移行期限を設けておらず、どこまでこども園への衣替えが進むかは不透明だ。

保育所については、3歳未満児のみを対象にした「乳児保育所」のような施設に変える。最終案では、既存の保育所が3~5歳の子どもを預かる場合は幼児教育の実施を求めているため、こども園に移行しなければならなくなる。

最終案には、保護者の費用負担も盛り込んだ。現在は保育所が所得に応じた公定価格、幼稚園は自由価格になっている。こども園は公定価格を設けるが、必要に応じて上乗せ徴収も認める。結果的に保護者が支払う費用は自由価格の側面が強まる見通しだ。幼稚園では試験や面接で選抜しているが、こども園も定員を上回る場合は入園児の選考を認める方針だ。

ただ利用者からみて、幼保一体改革が都市部の待機児童対策につながるのかという疑問は残る。こども園に移行して0~2歳児保育を実施する幼稚園がどこまで増えるかは分からない。保育所に預けていた3歳以上の子どもをこども園に移す場合、費用負担がどう変わるかも不透明だ。

東京都や横浜市では国の認可がない保育所に通う子どもも多いが、今回の最終案は幼稚園と認可保育所が主な対象だ。委員からは「認可外保育所の位置づけをどうするかを明確にすべきだ」(日本こども育成協議会の溝口義朗副会長)との指摘も出ている。

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