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医療費、過去最高の34.8兆円 国民所得の1割に迫る

08年度

厚生労働省は24日、国民が1年間に使った医療費の総額を示す国民医療費が2008年度は前年度比2.0%増の34兆8084億円となり、過去最高を更新したと発表した。がんなどの治療費が全体の12.8%(0.8ポイント上昇)を占めたのが特徴。新しい抗がん剤の開発などを含めた医療技術の進歩が医療費を1.5%押し上げる要因になった。高齢化などの影響もあって医療費の負担は膨らんでおり、国民所得に対する医療費の割合は9.9%と、1割に迫った。

主な傷病別に治療費が医療費に占める構成比をみると、がんを含む新生物(腫瘍=しゅよう)の伸び率が高かった。構成比で最大の循環器系疾患は20.4%で、前年度に比べて0.8ポイントの減少。呼吸器系疾患(構成比7.8%)なども減った。

医療費が増え続けるのは、高齢者の増加に加え、薬価が高い新薬の開発など医療技術の進歩によって同じ病気でも治療費が多くかかるようになってきたため。公的保険の適用範囲が新技術に拡大されたこともある。厚労省が08年度の国民医療費の増減要因を分析したところ、技術進歩の押し上げ効果は1.5%分、高齢化は1.3%分となった。

医療費の単価である診療報酬の減額改定や人口減少が医療費を減らす要因になったものの、差し引きで2.0%の増加になった。

国民1人当たりの医療費は2%増の27万2600円で過去最高。年齢層別では65歳未満の平均が15万8900円だったのに対し、65歳以上は67万3400円と現役世代の4.2倍にのぼった。75歳以上では83万円となり、5.2倍となる。

国民所得に対する医療費の比率は前年度に比べて2年連続で上昇し、9.9%。金融危機などで国民所得が7.1%の大幅減だったことが響いた。伸び率は0.88ポイントと、調査を始めた1954年度以来で最大となった。

医療費をまかなう財源のうち、保険料(事業主負担含む)が占める割合は48.8%と2年ぶりに減少。一方、国と地方が税金から支出する公費の割合は37.1%と上昇傾向が続いた。政府が75歳以上の保険料の上昇を抑える措置を取ったことなどが影響した。窓口負担など患者負担が占める割合は14.1%で横ばいだった。

医療技術の進歩や高齢者増加などの傾向は大きく変わらず、今後も国民医療費は増え続ける見込み。厚労省は「10~25年度に平均で年2.2%程度増える」と分析している。

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