牧港返還を優先 政府、嘉手納以南の米軍施設 - 日本経済新聞
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牧港返還を優先 政府、嘉手納以南の米軍施設

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沖縄の米軍基地の負担軽減策として進めている嘉手納基地以南の5施設・区域の返還で、政府は沖縄県が求めている牧港補給地区(浦添市)の返還を優先させる方向で調整に入った。県側の要望に配慮することで、政府が申請した普天間基地移設先の名護市辺野古沖の埋め立てに県側の理解を求める考えだ。

牧港補給地区は那覇市に隣接する浦添市にあり面積は270ヘクタールを超える。大動脈の国道58号沿いで西海岸の港湾にも近いことから地元では再開発への期待が大きい。

安倍晋三首相は24日、嘉手納以南の施設・区域の返還スケジュールについて「(沖縄県側に)明示できるように米側と交渉していきたい」と表明。政府は米側と調整したうえで、牧港補給地区を含む各施設・区域の返還時期を明示した計画の取りまとめを急ぐ。

沖縄県内では政府による辺野古埋め立て申請に反発が広がっている。政府は地元の動向を見極めたうえで「嘉手納以南」の具体的な返還時期を沖縄県側に示し、埋め立てに理解を求める構えだ。

小野寺五典防衛相は24日のNHK番組で「辺野古移設を進めることで、嘉手納以南のかなりの米軍基地が統合、返還される。沖縄全体の負担軽減につながることを丁寧に説明したい」と強調。岸田文雄外相も同番組で「時期も含めた返還計画をできるだけ早期に具体的に示さないといけない。日米の調整作業を急がせている」と語った。

日米両政府は昨年4月、5施設・区域を13地区に分割して3段階で返還することで合意した。昨年末までに具体的な返還計画をつくる予定だったが、衆院選の影響などで先送りしている。返還時期の明示には普天間移設の進展を求める米側が難色を示している。

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