「日本版NIH」が来春始動 医療の実用化加速へ関連法成立

2014/5/23付
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医療の研究開発の司令塔となる「日本版NIH」が来春始動する。これまで関係省庁の縦割りで配分していた医療研究予算を一本に束ね、優先分野に効率的に投資。日本が先行する再生医療などで新たな医薬品や医療機器の実用化を加速し、経済成長につなげる。予算規模など課題も残る。

23日の参院本会議で、健康・医療戦略推進法と独立行政法人日本医療研究開発機構法が成立。日本版NIHの実動部隊となる独立行政法人を、2015年4月に設立することが正式に決まった。

期待がかかるのは、例えばiPS細胞などを使った再生医療製品の実用化。がんや認知症など、需要が確実に見込める分野の支援も手厚くできる。これまでは予算や研究管理の業務が、文部科学省や厚生労働省などに分散し非効率だった。薬や機器の実用化で米欧に遅れる原因だったとみる。

ただ予算は一元化しても、個別の研究に配分できるのは1215億円(14年度ベース)にとどまる。年間予算3兆円の米NIHが傘下に研究機関を抱えるのと組織の形が違うとはいえ、小粒だ。

STAP(スタップ)細胞論文や高血圧薬「ディオバン」などで研究不正が相次ぎ指摘されたのを受け、独法は不正防止のノウハウ蓄積や人材育成にも取り組む。重い任務を背負っての日本版NIHの船出となる。

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