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大飯原発、運転継続決定へ 規制委が評価書案協議

原子力規制委員会は24日、国内で唯一運転中の関西電力大飯原子力発電所3、4号機(福井県)に関する評価会合を開いた。7月8日の新規制基準の施行後も当面の運転継続を認めるに当たり、「重大な問題はない」とした評価書案を了承するかどうかの詰めの議論に入った。規制委は了承を経て、全委員が参加する定例の会合で近く運転継続を正式決定する。

規制委は新しい規制基準で、再稼働を目指す原発に厳格な災害・テロ対策を義務づける。大飯原発には当面の運転継続を認めるかどうかに際し、試験的に新基準に照らした安全確認作業を続けてきた。全国の原発再稼働に向けた審査のテストケースとして注目を集めている。

規制委は20日に開いた前回の評価会合で大飯原発の安全対策を大筋で認める評価書案を示していた。24日の会合では評価書案に対する関電側の意見を聞いた。

評価書案は、関電が同原発周辺にある3つの断層が連動する可能性を踏まえて耐震評価を実施したことなどを受け、地震対策がおおむね新基準を満たしていると認定。ただ、原発敷地内の地下構造が「詳細に把握できているとは言い難い状況」とも指摘。追加的な調査の実施を求めた。

事故発生時の対応拠点として使う「緊急時対策所」でも、関電が規制委の指摘を受けて設置場所を変更したことで「要件を満たす」と評価した。騒音の問題があることや、テレビ会議用の画面が小さく対応する要員が事故時に情報を共有しにくいことなどには「一層の改善が必要」とした。

大飯原発3、4号機の評価書案の骨子
総合評価施設・運用状況で安全上重大な問題はない
地 震重大な問題はない。地下構造の把握は不十分
津 波安全性が確保されている。さらに耐性向上を
火 山火山灰による建屋機能への影響はない
竜 巻必要な検討はなされている。データなど拡充を
火 災一部機器の分離が不十分。耐火壁など設置を
水漏れ必要な対策がなされているが、不十分な点も
事故時の
拠点
おおむね適切。騒音など一層の改善を

火災対策では一部の安全機器を分散配置する備えが不十分と指摘したが、「簡易的な消火用具の設置、防火パトロール頻度の増加など対策が講じられる」と容認した。

24日の会合では、関電が冒頭に「(規制委の)評価書案にコメントはありません」と述べ、評価を受け入れる考えを示した。緊急時対策所のテレビ会議システムの画面の大型化や、遮音材の設置による騒音の低減に取り組む姿勢も示した。

規制委は新基準に基づく大飯原発3、4号機の安全確認作業を今年4月に開始。7月の新基準の施行後、9月に定期検査で停止するまでの運転継続を認めるかどうか、6月末をメドに最終判断を下すとしてきた。

関電は6月末までに、大飯原発に追加的な安全対策機器を配備する予定。規制委側が現地で設置状況を確認する必要もあり、運転継続の最終判断は7月上旬にずれ込む可能性が出ている。

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