週明けの円相場、波乱含み 資金流入加速も
週明けの外国為替市場で、円相場は波乱含みの展開になりそうだ。21日の海外市場で1ドル=75円78銭の最高値を更新したばかりだが、欧州債務問題をめぐる思惑などから投資家のリスク回避姿勢が強まれば、安全とされる円への資金流入がさらに進む可能性がある。
欧州連合(EU)は域内銀行の大幅な資本増強を進める方針だが、外為市場では、金融システム安定に十分な規模かどうかを疑問視する声が出ている。みずほ証券の鈴木健吾FXストラテジストは「市場参加者のリスク回避姿勢は変わらない。円相場は円高・ドル安方向に振れやすくなる」と指摘する。
追加金融緩和を示唆する米連邦準備理事会(FRB)幹部の発言なども円買い・ドル売り材料となりそうだ。
一方、円が再び最高値更新をうかがう展開になれば「政府・日銀による円売り介入への警戒感も強まる」(クレディ・アグリコル銀行の斎藤裕司ディレクター)。一方的な円高は見込みにくいとの声も多い。
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