物価2%へ成長戦略 政府の競争力会議が始動
健康など重点4分野

2013/1/23付
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 政府は23日午前、安倍政権の最重要課題である経済再生に向けた成長戦略の具体策を検討する産業競争力会議(議長・安倍晋三首相)の初会合を首相官邸で開いた。健康や農林水産業など4つの重点分野を設定。企業の競争力向上や技術革新を後押しする具体策を練り、政府が6月にまとめる成長戦略に反映させる。日銀が2%の物価上昇率目標の導入を決めたことを受け、政府は持続的な成長を生み出す具体的な施策の提示と実行力が問われる。

 安倍政権はデフレと円高の克服に向け、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を促す成長戦略を「三本の矢」に掲げる。甘利明経済財政・再生相は初会合で(1)新市場を戦略的に育成する「新ターゲティングポリシー(戦略市場創造プラン)」(2)主に製造業の復活を目指す「産業再興プラン」(3)アジアなど海外の成長力の取り込みを狙う「国際展開戦略」――の3分野で成長戦略を策定する方針を示した。

 市場創造プランは2030年の日本の「社会のあるべき姿」から逆算し、少子高齢化、エネルギー制約など日本が直面する課題の解決に寄与する分野を新市場として育成する。健康、エネルギー、次世代インフラ、農林水産業など地域資源の4つを重点分野に掲げた。

 「健康」は医療・介護の規制改革を通じて国民が健康に過ごせる期間を延ばすことを狙う。「エネルギー」は経済的かつ環境に配慮した電力の安定供給、「次世代インフラ」は道路・橋の老朽化対策などが検討される見込み。「地域資源」は農業の生産性と国際競争力の向上、観光資源を生かした地域経済の再生策などが検討課題となる。

 政府は景気テコ入れのため大規模な財政出動を打ち出したのに続き、22日には日銀と2%の物価上昇率目標を掲げる共同声明をまとめ金融緩和を強化する態勢を敷いた。金融緩和と財政支出で景気を支える間に、残る成長戦略の具体化が求められる。環太平洋経済連携協定(TPP)や規制緩和など痛みを伴う施策をどこまで実行に移せるかがカギを握る。

 首相は初会合で「3番目の矢である成長戦略を織り込んでいくことこそ、持続的な日本の経済成長につながっていく」と強調。「喫緊の重要課題は成長戦略の取りまとめを待つことなく、矢継ぎ早に行動を起こしたい。困難な課題に果敢に取り組み、判断していく必要がある」と表明した。

 民間議員からは「経済連携はイコールフッティング(同じ競争条件)の観点から大変大事だ」「TPP参加は重要だ」などの意見が出た。楽天の三木谷浩史社長は「規制改革や減税が最大のポイントだ」と発言。三木谷氏によると、多数の民間議員が「日本企業は技術で勝ってもビジネスで負ける」と危機感を訴えたという。竹中平蔵慶大教授も「規制改革が一丁目一番地だ」と指摘した。

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