敦賀原発2号機「活断層」 規制委が報告書了承

2013/5/22付
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原子力規制委員会は22日午前、日本原子力発電の敦賀原子力発電所(福井県)2号機直下の断層は活断層だとする有識者会合の報告を了承した。国のルールでは活断層の真上にある原発の再稼働を認めていない。このため今後、規制委は運転再開の審査はできないと判断し、再稼働を認めない公算が大きい。一方、日本原電は「活断層ではない」として6月末まで独自調査を続ける構えだ。

規制委は、敦賀原発を含め、東北電力東通原発(青森県)、関西電力大飯原発(福井県)など6施設で、敷地内に活断層があるかないかの調査を進めている。このうち、規制委が判断を示すのは今回が初めて。

同日午前10時半からの会合で規制委は、有識者会合の報告書の提出を受け、敦賀原発に対する規制委としての対応方針を議論した。「耐震設計上考慮する活断層である」とした有識者会合の認定について異論は出なかった。田中俊一委員長は「今後の調査で変わるかもしれないが、現時点では活断層の存在を前提とする」と述べた。

会合では規制委の評価が電力会社の調査データ頼みになっていることに関して「十全の状況ができているように思えない」(更田豊志委員)との声も上がった。

国は直下に活断層のある原発の再稼働を認めていない。再稼働の条件を定めた新規制基準が7月に施行した後、日本原電が現在運転停止中の敦賀2号機の再稼働を申請する可能性がある。直下に活断層が存在する場合は申請を出しても審査入りの前提を満たしていないと判断され、審査を受けることができない。

この日の規制委の会合では、委員から再稼働審査の扱いに関する発言は出なかった。ただ審査を受けられなければ、敦賀原発は長期にわたり再稼働が見込めなくなる。規制委は日本原電に廃炉を命じる権限はないものの、日本原電は中長期的には廃炉も含めた経営判断を迫られることになる。

同日の会合では、活断層の存在を前提とした敦賀2号機の安全対策も議題に上った。敦賀2号機は運転を停止しているが、使用済み燃料プールに保管されている燃料は熱を出し続けているため、規制委は必要な安全対策などの検討を事務局の原子力規制庁に指示した。

日本原電は「活断層ではない」と主張しており、6月末まで独自の調査を進めて規制委に反論する姿勢を示している。

「活断層」との報告書をまとめた規制委の有識者会合に参加した専門家あてに日本原電が書いた抗議文を事務局の規制庁が取り次いだ。委員からは「その場で突き返すべき。二度とこういうことがあってはならない」との声も上がった。

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