2019年3月26日(火)

政府税調「所得課税の累進強化必要」 消費増税と両輪
専門家委の中間整理

2010/6/22 9:24
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政府税制調査会は22日午前の会合で、有識者による専門家委員会の神野直彦委員長(東大名誉教授)から税制抜本改革に向けた「議論の中間的な整理」の報告を受けた。社会保障の安定財源を確保するための消費税増税と、所得の多い人ほど負担を重くする所得税の累進強化を税制改革の「車の両輪」と位置付けた。「消費税率10%」に言及するなど増税路線にカジを切った菅直人首相の意向を色濃く映す報告内容になった。

政府税制調査会であいさつする野田財務相(22日午前、東京・霞が関)

政府税制調査会であいさつする野田財務相(22日午前、東京・霞が関)

報告では、財政破綻を回避して安心・活力がある社会を実現するには「必要な費用を国民の間で広く分かち合う必要がある」と訴えた。そのうえで「相当程度の増収に結びつく」ように、所得税、法人税、消費税、資産課税など税制全般にわたる抜本改革を実施すべきだと求めた。

消費税は社会保障の安定財源を確保するうえで「重要な税目」として増税の必要性を強調した。使い道を社会保障と関連づけることで、納税者に理解を求めることが重要だと指摘した。

所得税や資産課税については格差の拡大・固定化を止めるため、所得が多い人ほど負担が重くなるように「累進構造を回復させる改革を行い、再分配機能を取り戻す必要がある」と言及した。ただ専門委内の意見が収れんしていないとして、所得税の最高税率の引き上げなど具体策には踏み込まなかった。

法人税では日本企業の国際競争力確保のために税率を下げるべきだとの主張に賛否両論があったと指摘。このため税率引き下げは課税ベースの拡大と併せて実施すべきだと記すにとどめた。

専門家委は2月下旬以降、所得税や法人税などの主要税目について1980年以降の税制改正を総括する作業を進めてきた。中間整理は7月の参院選後に本格化する政府税調の税制改正論議のたたき台になる。

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