2019年2月20日(水)

公示地価4年連続マイナス 被災地では2極化進む
1月1日時点、下落率は2.6%に縮小

2012/3/22 16:50
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国土交通省が22日発表した2012年1月1日時点の公示地価は全国平均(全用途)で前年比2.6%下落した。4年連続で前年を下回ったが、下落率は2年連続で縮小した。昨年3月の東日本大震災発生直後は取引が低迷したが、足元では底値を探る動きが出始めている。都市部で割安感が出た物件を取得する動きが目立つほか、被災地でも高台を中心に地価が上昇に転じる地点が出ている。

12年の公示地価は全国の住宅地が2.3%、商業地が3.1%下落した。ともに下落率は前年より縮小した。11年1月~6月末と同7月~12月末の地価変動率をみると、年後半の下落率は前半より縮まった。震災後に不動産取引を控える動きが広がっていたが、足元では持ち直した格好だ。

東京、大阪、名古屋の三大都市圏の地価は住宅地、商業地ともに11年後半に下落幅が縮小した。住宅地では交通の便の良い地域などを中心に、これまでの地価下落で割安感の出た土地の需要が増えつつある。

東京圏では都心部へのアクセスが便利なJR武蔵小杉駅周辺(神奈川県川崎市)の地価が2.1%の上昇に転じた。名古屋市では16区中6区の地価が上がった。

商業地も都市部で底を探る動きが強まっている。東京の千代田・中央・港の3区の商業地地価は下落幅が大幅に縮小した。再開発が進む都心部の新築ビルにオフィスを移す動きを受けて賃料が下げ止まり始め、これが地価にも波及している。11年3月に新駅ビルが開業したJR博多駅(福岡市)周辺の地価は5.9%上昇した。

ただ全国の地価が一様に回復し始めているわけではない。都市部住宅地でも、高級住宅を多く抱える地域の需要は今なお弱い。地方圏は住宅地、商業地ともに下落が続く地域が多い。

震災被災地では地価の二極化が進んでいる。被災した住宅の移転が見込まれる高台の地域では地価が大幅に上昇する地点が出た。全国の住宅地の上昇率上位10地点のうち9地点が被災地だ。宮城県石巻市の高台にある住宅地の上昇率は60.7%に達した。

一方で、福島第1原子力発電所事故が収束しない福島県では全ての住宅地が下落。津波被害が大きかった沿岸部の地価も軒並み下落している。

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不動産アナリスト 石沢卓志氏に聞く

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