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「引き上げないと言っていたのに」消費税で民主に戸惑い

菅直人首相は21日の記者会見で消費税増税の実現には2~3年かかるとの認識を示す一方、低所得者対策などを重視する考えを強調した。背景にあるのは民主党内の動揺への配慮だ。参院選候補者から悲鳴が上がり、常任幹事会でも批判が続出した。首相と党執行部は24日の参院選公示を控え、説明マニュアルを配布するなど党内の引き締めに躍起になっている。

「4年間上げないと言っていたのに撤回するのか。来年4月から上げるのか。地元では誤解されている」。21日夕、民主党本部で開いた常任幹事会は首相の消費税発言への懸念が噴出した。

声を上げたのは小沢一郎氏に近い松木謙公国会対策副委員長ら5人。枝野幸男幹事長は「昨年の衆院選で約束したことが基本だ」と理解を求め、「衆院選前の消費税増税はない」という基本路線を再確認した。

民主党が参院選マニフェスト(政権公約)を公表した17日の記者会見で、首相は「消費税率10%」に言及した。制度改正の前に次期衆院選で信を問う考えも示したが、超党派の協議が整えば早期引き上げに積極的なニュアンスがにじんでいた。

週末に地元に帰った議員は支持者からの多くの反発に直面。関東地方の参院選の新人候補は「消費税増税は許さないという批判が続々寄せられている。首相の10%発言は軽率だ」と嘆いた。

連立を組む国民新党の怒りも収まらない。亀井静香代表は都内の会合で「民主党は消費税を4年間上げない約束で政権の座についた。衆院選マニフェストを撤回し、『10%に上げる』と書いてこの選挙を戦うべきだ」と強調した。

首相と民主党執行部も18日と20日の2回、こうした反応への対応を練った。21日の首相の記者会見は、党執行部との打ち合わせを踏まえたものだ。今年度内の結論とりまとめの直後に増税するわけではないことを明示し、低所得者対策、税収の使い道などを丁寧に説明する狙いがあった。

玄葉光一郎政調会長は21日の政調役員会で「増税は次の衆院選後だが、今から議論しないと間に合わない」と説明。樽床伸二国会対策委員長も記者団に「消費税率の引き上げ分は社会保障の財源とする」と強調した。

与党内には首相の消費税発言について「財政再建や社会保障の充実に踏み出した」と評価する声がある。ただ7月11日が投開票の参院選にどう影響するかは読み切れない部分も多い。枝野氏ら執行部は「ぶれないように」を合言葉に、難しい党運営を強いられている。

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