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竹島問題、提訴巡る日韓の攻防長期化へ

(更新)

島根県・竹島の領有権問題を巡り、日本政府が国際司法裁判所での裁判に応じるよう韓国に提案した。韓国は拒否する方針で日本は初めての単独提訴に踏み切る構えだ。訴状の準備などで提訴は早くても2~3カ月先になる見込みだ。日韓の攻防は長期化が避けられない。

半世紀ぶりとなる国際司法裁判所への共同付託の提案は、口上書を渡す段取りからギクシャクした。会談の時間が二転三転したほか、日韓双方の担当者も揺れ動き、実際に手渡したのは21日の午後5時になった。

日本政府は口上書で、国際司法裁判所への共同付託のほか、1965年の日韓国交正常化時に定めた「紛争解決に関する交換公文」に基づく「調停」を提案した。

調停とは、第三者を間に立てる紛争処理の手段をいう。裁判と違い、調停者や手続きは当事者間で決める。調停を行う第三者には国や国際機関などがあり、当事者間で人選した調停委員会を設置するケースもある。

日韓両政府は65年の国交正常化交渉で、竹島を巡る見解の違いが最後まで埋まらなかった。そこで両国は「紛争が外交上の経路で解決できなかった場合、調停によって解決を図る」とする公文を交わした。

訴状準備2~3カ月

日韓間の調停に関して、外務省幹部はかつて日露戦争で米国に仲介を求めた例などを挙げる。しかし日韓間で調停の交換公文を交わした時点で具体的な第三国を想定していたわけではない。竹島問題をいったん棚上げした側面が強く、具体的な解決には結び付かないとの見方が多い。

韓国は「紛争は存在しない」との立場で、調停にも応じない見通しだ。日本側もそれは織り込み済みだが、それでも日本が調停を提案したのは、問題の平和的解決のため様々な手段を模索する姿勢を国際社会にアピールする狙いがある。

単独提訴の場合、共同付託よりも詳細な訴状の提出が必要となる。この作業に必要な時間は「どんなに急いでも2~3カ月間は必要」(外務省幹部)という。その間、日本は日韓間の高官級協議の延期などで李明博(イ・ミョンバク)大統領の竹島訪問への対抗措置をとっていく方針だ。

韓国外相発言に反発

政府は追加的な措置も検討する構えだが、韓国がいっそう態度を硬化させる可能性もある。

21日には再び日韓の間で火花が散った。金星煥(キム・ソンファン)外交通商相は国会答弁で、李明博大統領が天皇陛下の訪韓時に謝罪を求めた発言について「当然(韓国に)来れば、謝罪すべき部分は謝罪すべきなので、その部分は間違いない」と追認した。

藤村修官房長官は記者会見で、外交通商相の発言に触れ「極めて遺憾だ。しかるべく韓国側に抗議する案件だ」と反発した。大統領発言を巡っては、民主党の前原誠司政調会長が21日の記者会見で「外交儀礼的にはあり得ない非礼な発言だ。許すことはできない」と批判した。今後の天皇陛下の訪韓について「かなり遠のいた」との認識も示した。

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